潰瘍性大腸炎・クローン病治療薬エンタイビオ点滴静注用300mgの成人向け投与間隔短縮と小児患者さん向け適応拡大を申請
武田薬品工業株式会社は7月28日、中等症から重症の潰瘍性大腸炎およびクローン病の治療薬である「エンタイビオ点滴静注用300mg(一般名:ベドリズマブ(遺伝子組換え)、以下「エンタイビオIV)」について、厚生労働省に製造販売承認事項一部変更承認申請を行ったと発表しました。
潰瘍性大腸炎(UC、指定難病97)または活動期クローン病(CD、指定難病96)は、寛解と再燃を生涯にわたって繰り返す消化管の炎症性疾患です。患者さんの約25%が20歳よりも前に初めて診断されています。さらに、小児の罹患率は世界的に増加傾向にあり、症状が広範囲に及ぶことも少なくありません。また、小児患者さんは、成人と比べて治療の選択肢が限られています。こうした背景から、小児患者さんへの新たな治療選択肢の提供を目指し、適応拡大の申請が行われました。
エンタイビオIVの国内における同薬の用法・用量は、中等症から重症の潰瘍性大腸炎や活動期クローン病の成人患者さんに対して、初回投与後に2週、6週、その後は8週間隔での点滴投与となっています。しかし、治療を継続する中で効果が弱まってしまう患者さんが存在することが課題となっていました。そこで、8週ごとに投与する維持療法中に効果の減弱が認められた成人患者さんに対して、投与間隔を従来の8週間隔から4週間隔へと短縮できる用法を追加するための申請が行われました。今回の申請は、成人患者さんにおける維持療法中の効果減弱に対応するための投与間隔短縮(4週ごと投与)に係る用法の追加と、中等症から重症の潰瘍性大腸炎および活動期クローン病に罹患する小児患者さんに対する用法・用量追加を目的としています。
今回の申請は、成人向けの4週ごと投与に関する国内第3相試験、および小児向けに関する国際共同第3相試験のデータに基づいています。
武田薬品のR&D Japan リージョナルヘッドの梶井靖氏はプレスリリースにて、「今回の申請は、成人患者さんにおけるエンタイビオIV維持療法中の効果減弱という課題への対応に加えて、これまで治療選択肢が限られていた小児患者さんに対しても、新しい治療選択肢を提供することでIBD治療現場の柔軟性を広げることを目指すものです。本申請により、患者さん一人ひとりの状態やニーズに応じた治療の提供にさらに貢献できることを期待しています。当社は今後も、IBDと向き合う患者さんのために、革新的な治療の開発と提供に取り組んでまいります」と述べています。
なお、ベドリズマブは、小児患者さんを対象とした適応について、2026年6月23日に希少疾病用医薬品の指定を受けています。
