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難病治療薬タブネオスで重篤な肝障害、国内で死亡例20件の報告 厚労省が安全性速報(ブルーレター)を発出

指定難病である血管炎の治療薬「タブネオス(一般名:アバコパン)」を服用した患者において、重篤な肝機能障害が発現する事例が相次いでいるとして、厚生労働省と製造販売元のキッセイ薬品工業株式会社は5月21日、医療関係者等へ向けた緊急の注意喚起である「安全性速報(ブルーレター)」を発出しました。

タブネオスは、顕微鏡的多発血管炎や多発血管炎性肉芽腫症といった難病の飲み薬として、2022年6月から国内で販売されています。直近1年間(2025年2月~2026年1月)における国内の推定使用患者数は約8,500人です。

発表によると、同薬を服用した患者に「胆管消失症候群」を含む重篤な肝機能障害があらわれることがあり、国内において死亡に至った症例が20例報告されています(薬との因果関係が不明なものも含みます)。

この事態を受け、厚生労働省の指示により同薬の添付文書が改訂され、最も強い注意喚起である「警告」の項目が新たに設けられました。医療現場に対しては、特に投与開始から3ヵ月以内は頻繁に肝機能検査を実施するなど、適切な処置を行うよう求めています。

同薬について、米国食品医薬品局(FDA)は2026年3月に重度の肝障害について注意喚起を行ったのち、4月には米国における同薬の承認撤回を提案しました。また、欧州医薬品庁(EMA)でも臨床データの整合性に疑義が生じたとしてレビューが開始されています。

これらの状況も踏まえ、キッセイ薬品工業は患者の安全を最優先するため、当面の間、新たな患者に対するタブネオスの処方を控えるよう全国の医療機関に要請しています。

出典
キッセイ薬品株式会社 タブネオスの適正使用について
キッセイ薬品株式会社 タブネオスの安全性確保のための注意喚起について
キッセイ薬品株式会社 タブネオス®カプセル10mgを服用される患者様とご家族の皆様へ
医薬品医療機器総合機構 医薬品の「使用上の注意」の改訂及び安全性速報の情報提供について
医薬品医療機器総合機構 「タブネオスカプセル 10mg」投与患者における重篤な肝機能障害に関する注意喚起について
医薬品医療機器総合機構 (別添1)品目情報
医薬品医療機器総合機構 (別添2)安全性速報 タブネオス® カプセル10mgによる重篤な肝機能について







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