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先天性血栓性血小板減少性紫斑病治療剤アジンマが製造販売承認を取得

武田薬品工業株式会社は3月26日、「アジンマ静注用1500」(遺伝子組換えヒトADAMTS13、一般名:アパダムターゼ アルファ(遺伝子組換え)/シナキサダムターゼ アルファ(遺伝子組換え)、以下アジンマ)について、12歳以上の患者さんを対象に、先天性血栓性血小板減少性紫斑病(cTTP)を効能又は効果として、厚生労働省から製造販売承認を取得したと発表しました。

先天性血栓性血小板減少性紫斑病(cTTP)は、血小板減少症、微小血管症性溶血性貧血、頭痛、腹痛を含む致死的な急性症状や消耗性の慢性症状を伴う慢性血液凝固異常症です。ADAMTS13酵素の欠乏に起因して進行する広範な臓器障害とその他併存疾患を伴う可能性があります。早期治療が必要であり、未治療のまま経過すると、死に至る場合もあります。

アジンマは、世界初の遺伝子組換えADAMTS13製剤であり、先天性血栓性血小板減少性紫斑病(cTTP)を効能又は効果とする唯一の治療薬です。

今回の製造販売承認は、主に12歳から68歳の日本人5名を含む先天性血栓性血小板減少性紫斑病(cTTP)患者さんを対象としたグローバル臨床第3相試験である「281102試験(NCT03393974)」における有効性、薬物動態、安全性および忍容性の中間解析データ、および臨床第3b相継続試験である「TAK-755-3002試験(NCT04683003)」における長期的安全性および有効性の中間解析の結果に基づくものです。

臨床第3相試験の対照比較第1期および第2期では、アジンマの定期補充療法中に急性血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)イベントを発現した患者さんはいませんでしたが(n=37)、血漿製剤投与患者さんに急性血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)イベントが1例認められました(n=38)。

武田薬品工業株式会社R&D Japanリージョンヘッドの梶井靖氏は「アジンマが、cTTPを効能又は効果とする世界初で唯一の治療剤として承認されたことは、これまで治療選択肢が限定されていたcTTPの患者さんにとって重要なマイルストーンです。患者さんの人生を変えるような革新的な治療法の開発は、私たちの活動の中心にあります。この承認により、私たちは新たな可能性でcTTPコミュニティを支援し、希少疾患コミュニティに対する70年以上の取り組みを継続できることを誇りに思います」と述べています。

出典
武田薬品工業株式会社 プレスリリース

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