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便からパーキンソン病の進行度を推定する腸内細菌遺伝子を世界で初めて発見

藤田医科大学は8月12日、パーキンソン病患者さんの腸内細菌が持つ特定の機能遺伝子に着目し、定量PCR(qPCR)を用いた解析を通して、便中のAkkermansia(アッカーマンシア)由来nanAkk遺伝子量がパーキンソン病の病期(重症度)の進行に伴い、段階的に増加することを世界で初めて明らかにしたと発表しました。

パーキンソン病(指定難病6)は、脳内のドパミン神経細胞が減少することで、手足の震えや体の動きにくさなどを引き起こす神経変性疾患です。高齢化に伴い患者数の増加が予想される中、脳と腸が影響し合う「腸-脳相関」が注目を集めています。患者さんの腸内では、腸の粘液層を分解するアッカーマンシアと呼ばれる細菌が増加することが報告されていましたが、患者さんごとにその機能を簡便かつ低コストで評価する手法は確立されていませんでした。

今回、研究グループは、アッカーマンシアが腸の粘液を分解する際に必要な遺伝子である「nanAkk」に着目しました。パーキンソン病患者さんと健常者の便サンプルを比較したところ、患者さんの便中ではnanAkkの遺伝子量が有意に高いことが判明しました。さらに、運動症状の重症度ステージが進行するにつれて、遺伝子量が段階的に増加していることも明らかになりました。年齢や性別、服用薬剤などの影響を統計学的に補正した解析でもこの相関は維持されており、病勢を反映する信頼性の高い指標であることが示されています。

画像はプレスリリースより

これまで臨床で簡便に使えるバイオマーカーは確立されていませんでした。今回の研究で用いられた定量PCR法は、感染症の検査などで広く実用化されている遺伝子解析技術であり、高額な機器を使わずに迅速かつ低コストでの測定が可能です。この成果により、迅速な病態評価や進行予測、患者に応じた最適な治療選択への応用が期待されます。また、新たな治療薬や予防法の開発につながることも期待されています。

なお、同研究の成果は、国際学術誌「Journal of Parkinson’s Disease」オンライン版に8月10日付で公開されました。

出典
藤田医科大学 プレスリリース

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