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加齢に伴う免疫異常がシェーグレン病の病態悪化を引き起こす仕組みを解明

兵庫医科大学は7月30日、加齢に伴う免疫細胞の異常が、自己免疫疾患である「シェーグレン病(SjD)」の病態悪化を引き起こす極めて重要なメカニズムを解明したと発表しました。

シェーグレン病(指定難病53)は、主に唾液腺や涙腺などの外分泌腺が自身の免疫システムによって攻撃され、激しい口や目の乾燥を引き起こす自己免疫疾患です。特に高齢の女性に多く見られる疾患ですが、これまで加齢がどのように免疫異常を誘導し病態の悪化に関わっているのか、詳細な発症メカニズムは未解明のままでした。

今回、研究グループは、ヒトのシェーグレン病に酷似した唾液分泌低下や自己抗体産生などの病態を示す新たなモデルマウスとして、NISHIURAマウスを発見しました。このマウスの脾臓および顎下腺における微小環境である「PD-1陽性ニッチ」に着目して解析した結果、老化関連免疫細胞が本来は存在しない場所に異常な免疫組織を構築する「三次リンパ組織(TLS)」を形成していることを発見しました。これが自己抗体の産生を促し、唾液分泌量の低下につながる病態であることを明らかにしました。

画像はリリースより

さらに、NISHIURAマウスの脾臓から取り出した細胞を用いた実験では、老化関連免疫細胞を共培養したところ、免疫グロブリンG(IgG)および組織破壊に関わる老化関連分泌表現型(SASP因子)の産生が著しく亢進することを確認しました。また、この細胞を若年のコントロールとNISHIURAマウスに移植する実験では、移植を受けたNISHIURAマウスの顎下腺においてのみ三次リンパ組織が拡大することが証明されました。加えて、50代から70代のシェーグレン病患者さん7名を対象とした後向き組織病理学的コホート研究においては、加齢が進むほど、老化関連免疫細胞一個あたりの組織破壊(線維化)能力が有意に高まることがヒトで実証されました。

画像はリリースより

以上の研究成果により、これまで根本的な治療法がなかったシェーグレン病における新たな治療薬開発への貢献が期待されます。

なお、同研究の成果は、国際学術誌「Mechanisms of Ageing and Development」オンライン版に6月に掲載されました。

出典
兵庫医科大学 プレスリリース

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