自己免疫性脳炎に対する献血グロベニン-I 10%静注およびグロベニン-I 10%静注、適応追加承認を取得
武田薬品工業株式会社は6月19日、2026年2月10日に厚生労働省より製造販売承認を取得した国内血漿由来の静注用人免疫グロブリン製剤である献血グロベニン-I 10%静注(一般名:ポリエチレングリコール処理人免疫グロブリン、開発コード:TAK-961)および2026年1月30日に発売した海外血漿由来の静注用人免疫グロブリン製剤であるグロベニン-I 10%静注(一般名:pH4処理酸性人免疫グロブリン、開発コード:TAK-339)について、自己免疫性脳炎に対する適応追加に係る製造販売承認事項一部変更承認を厚生労働省から取得したと発表しました。
自己免疫性脳炎は、自己免疫の仕組みによって引き起こされるまれな疾患です。発症すると、多くの場合、興奮や健忘、妄想などのさまざまな精神症状が現れ、その後、痙攣や意識障害、四肢麻痺といった重篤な神経症状を引き起こします。後遺症が残ることや死に至ることもある病気であり、国内での年間患者数は659人から2,376人と推定されています。
献血グロベニン-I 10%静注は、既存の製剤から有効成分の濃度を高め、粉末の溶解操作が必要ない液状に改良された薬剤です。これにより、投与する液量が減少し、投与時間も短縮されるため、患者さんの身体的な負担を軽減できる大量療法が可能になります。また、海外の血液を原料とするグロベニン-I 10%静注もあわせて開発および製造販売されることで、需要が増加している同製剤の国内における安定供給に寄与することが期待されます。
これまで日本国内においては、自己免疫性脳炎に対してステロイドパルス療法や免疫グロブリン大量療法などの免疫療法が選択肢とされていましたが、国内で有効性や安全性が検証され、正式に効能や効果として承認された治療薬は存在していませんでした。今回の適応追加により、両薬剤は日本で初めて自己免疫性脳炎に対する治療薬として承認されることになります。
武田薬品工業の血漿分画製剤ビジネスユニットR&D Japanのリージョナルヘッドである廣田直美氏は、「これまで、日本においては、自己免疫性脳炎に対して、ステロイドパルス療法や免疫グロブリン大量療法などの免疫療法が治療選択肢とされていたものの、国内で有効性・安全性を検証し、自己免疫性脳炎を効能・効果として承認された治療選択肢はありませんでした。国内血漿由来の献血グロベニン-I 10%静注と海外血漿由来のグロベニン-I 10%静注について、自己免疫性脳炎に対する適応追加が承認され、本邦初の自己免疫性脳炎に対する承認された治療薬をお届けできることを誇らしく思います」と述べています。
また、武田薬品工業のジャパン ファーマビジネス ユニット第二事業部のヘッドである大山尚貢氏は、「幅広い効能を有し、投与時間の短縮と投与液量の負荷を軽減した大量療法を可能とする国内血漿由来の献血グロベニン-I 10%静注と海外血漿由来のグロベニン-I 10%静注をこのたび新たに自己免疫性脳炎の治療選択肢として、日本の患者さんにお届けできることを嬉しく思います。これまで当社で蓄積してきたデータなどを踏まえて、適切な医薬情報提供活動を進めてまいります。また、国内血漿由来・海外血漿由来の静注用人免疫グロブリン製剤を治療選択肢としてお届けすることにより、国内の安定供給に貢献できるよう尽力してまいります」と述べています。
なお、両剤は、自己免疫性脳炎を効能効果として、2025年8月29日に希少疾病用医薬品指定を受けています。
