潰瘍性大腸炎の患者さんを対象とした腸内細菌医薬品の治験が開始
メタジェンセラピューティクス株式会社は6月10日、日本および米国の潰瘍性大腸炎の患者さんを対象とした腸内細菌医薬品(MGT-006)の第1/2相試験を開始したと発表しました。なお、患者さんの参加や投与は、各医療機関での準備が整い次第、順次始まる予定です。
潰瘍性大腸炎(指定難病97)は、大腸の粘膜に炎症が起こる難病です。明確な原因はわかっていませんが、腸内細菌の関与や免疫反応の異常などが原因として考えられています。日本国内には約31万7000人、米国には約190万人の患者さんがいると推計されており、下痢や血便、持続的な腹痛などの症状が現れます。
今回治験が開始されたMGT-006は、健康な人の便に含まれる腸内細菌叢を患者さんの腸に移植し、腸内細菌のバランスを再構築する腸内細菌叢移植を経口投与で可能にする医薬品です。この医薬品には、同社が山形県鶴岡市に開設した国内初の献便施設である「つるおか献便ルーム」で提供された腸内細菌が用いられています。
同試験は、日本および米国の中等症の潰瘍性大腸炎の患者さんを対象とした国際共同試験として実施されます。第1相試験では18名の患者さんを対象に、経口投与の安全性や忍容性、投与前の抗菌薬による腸内細菌の定着を評価します。続く第2相試験では、予定されている36名の患者さんを対象に3つの異なる投与量で有効性などを評価し、最適な投与量を探ります。
メタジェンセラピューティクスはプレスリリースにて、「腸内細菌医療のリーディングカンパニーとして、腸内細菌研究に基づき、患者さんの負担軽減につながり得る潰瘍性大腸炎の新たな治療選択肢の実現を目指し、安全に1日でも早く日本と世界の患者さんへお届けできるよう、開発に注力してまいります」と述べています。
なお、国内における腸内細菌医薬品の治験は今回が初の事例であり、日本人の腸内細菌を用いた治験としても、日米において初の試みとなります。
