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重症度の高い脊髄性筋萎縮症に対するエブリスディ、4年長期データにおいて運動機能の改善を示す

ロシュ社は6月30日、I型脊髄性筋萎縮症(SMA)の小児を対象としたピボタル試験であるFIREFISH試験の非盲検延長試験(n=50)におけるエブリスディ(一般名:リスジプラム、以下エブリスディ)の新たな長期データを発表したと公表しました。

脊髄性筋委縮症(SMA)は、脊髄の運動神経細胞の変性によって筋萎縮や筋力低下が生じる遺伝性の神経筋疾患です。未治療のI型脊髄性筋萎縮症(SMA)の小児患者さんは、2歳を過ぎて生存することは期待ができず、支えなしで座ることができないといわれています。

FIREFISH試験の対象は、登録時に生後1-7ヵ月の乳児であり、対象の小児患者さんに4年間エブリスディを投与したところ、支えなしで座る、立つ、歩く能力の継続的な改善が見られました。また、主要解析の時点で生存していたエブリスディ投与群の小児は、48 ヵ月時点においても全員生存していました。

さらに、エブリスディ投与の小児患者さんの多くは、48ヵ月目まで経口摂食および嚥下能力が維持されました。運動機能についても、エブリスディを投与した4年間にわたり維持または改善が見られました。

運動機能の評価指標であるBSID-IIIの評価によると、エブリスディ投与の小児患者さんのうち、支えなしで少なくとも5秒間座ることができた患者さんは24ヵ月目には35名であったのに対し48ヵ月目では37名でした。また、30秒以上座ることができた患者さんは、24ヵ月目の23名であったのに対し48ヵ月目には36名、24ヵ月目から48ヵ月目までの間に自力で立つことができた患者さんは3 名、自力で歩くことができた患者さんは1名でした。

有害事象については、投与中止または試験中止に至った治験薬と関連のある事象は見られませんでした。また、有害事象の発現率は、投与の初めの12ヵ月間と4年目の12ヵ月間を比較したところ、71%低下していました。

なお、これらのデータは、2023年6月28日~30日に開催されたCure SMA Research&Clinical Care Meetingにて発表されました。

出典
中外製薬株式会社 プレスリリース

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