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潰瘍性大腸炎治療薬ベドリズマブ、中等症から重症の小児患者さんが対象の第3相試験で良好な結果を報告

武田薬品工業株式会社は2月20日、中等症から重症の活動期潰瘍性大腸炎の2歳から17歳の小児患者さんを対象としたENTYVIO(一般名:ベドリズマブ、日本における販売名:エンタイビオ)の国際共同第3相試験であるKEPLER試験において、肯定的な結果が得られたと発表しました。

潰瘍性大腸炎(指定難病97)は、大腸の粘膜に炎症が起きることにより、びらんや潰瘍ができる慢性炎症性疾患です。

ベドリズマブは、α4β7インテグリンに特異的に結合し、主として腸管の内皮細胞に発現するMAdCAM-1との相互作用を阻害する、潰瘍性大腸炎およびクローン病で利用可能な、唯一の腸管選択的生物学的製剤です。

KEPLER試験には、ステロイドや免疫調節薬などの既存治療、あるいは抗TNF抗体治療で十分な効果が得られなかった小児患者さん120名が参加しました。試験の結果、14週間のオープンラベル導入療法後に臨床反応を達成した患者さんのうち、約半数にあたる47.3%が、主要評価項目である54週時点での臨床的寛解を達成しました。さらに、34.7%が副次評価項目である14週時点での臨床的寛解を達成し、29%が同じく副次評価項目である14週および54週の両方で臨床的持続寛解を達成しています。また、ベドリズマブの安全性については成人のデータと概ね一致しており、新たな安全性シグナルは認められませんでした。

武田薬品は今後、2歳から17歳の小児患者さんにおける中等症から重症の活動期潰瘍性大腸炎の治療を対象として、静脈内投与のベドリズマブについて、米国、欧州連合およびその他の国で承認申請を行う予定としています。

KEPLER試験の治験責任医師でありミネソタ州のMNGI Digestive Health所属の小児消化器科医であるRamalingam Arumugam氏はプレスリリースにて、「潰瘍性大腸炎と診断されることは、若年患者さんとその家族にとって生活を大きく変えてしまうことであり、多くの場合、有効な治療選択肢を探し続けることになります。KEPLER試験では、特に治療が難しい患者集団である既存治療や抗TNF抗体治療に反応が不十分な小児患者さんにおいて、ベドリズマブにより臨床的に意義のある改善が認められました。試験データでは、1年後に約半数の患者さんが寛解を達成しており、安全性も成人でのベドリズマブのプロファイルと概ね一致していました。これらの結果は、ベドリズマブが2歳以上の小児潰瘍性大腸炎の治療において重要な治療選択肢となり得ることを示唆しています」と述べています。

なお、この試験結果は、「第21回Congress of European Crohn’s and Colitis Organisation(ECCO)」にて報告されました。

出典
武田薬品工業株式会社 プレスリリース

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