1. HOME
  2. 難病・希少疾患ニュース
  3. 寒天由来アガロオリゴ糖に腸内環境改善の可能性、特定の菌に作用する働きを確認

寒天由来アガロオリゴ糖に腸内環境改善の可能性、特定の菌に作用する働きを確認

伊那食品工業株式会社と藤田医科大学医学部の研究グループは6月1日、寒天由来のアガロオリゴ糖が、健康な日本人成人の腸内細菌叢に与える影響についての研究結果を発表しました。

アガロオリゴ糖は、寒天を部分的に分解して得られる糖質です。人間の消化酵素では分解されにくいため、そのまま大腸に到達して腸内細菌と相互作用する可能性があります。

今回の試験では、健康な日本人成人18人を対象に、アガロオリゴ糖を1日に200mg、4週間にわたって摂取してもらい、摂取前後の便を用いて腸内細菌などの変化を解析。その結果、便通の状態や腸内細菌全体の構造には大きな変化は認められませんでした。また、4週間の摂取期間中に消化器症状などの有害事象は報告されませんでした。

一方で、特定の細菌群において変化の傾向が確認されています。腸の炎症との関連が報告されている細菌の割合が低下する傾向が見られたほか、複雑な多糖を分解する能力を持つとされる細菌の割合が増加する傾向がありました。さらに、アガロオリゴ糖由来の成分を代謝する際に関与する遺伝子の量が、摂取後に有意に増加したことも判明しています。

一般的なプレバイオティクスは幅広い腸内細菌を刺激することがありますが、今回の結果から、アガロオリゴ糖は特定の菌種や機能に働きかける選択的プレバイオティクスとして利用できる可能性があることがわかりました。今後は、より大規模な研究などを通じて、アガロオリゴ糖の腸内環境改善効果や作用の仕組みがさらに詳しく検証される予定です。

なお、同研究の成果は、国際科学ジャーナル誌「Biomedicines」オンライン版に5月14日付で掲載されました。

出典
藤田医科大学 プレスリリース

関連記事