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無又は低ガンマグロブリン血症に対するキュービトルが皮下注射用製剤として発売開始

武田薬品工業株式会社は1月24日、20%皮下注用人免疫グロブリン製剤「キュービトル20%皮下注(以下キュービトル)」を、2歳以上の患者さんを対象に「無又は低ガンマグロブリン血症」を効能又は効果として、発売したと発表しました。

無又は低ガンマグロブリン血症は、原発性免疫不全症又は続発性免疫不全症による抗体が無いまたは低い状態で、重篤な感染症にかかりやすい遺伝性疾患です。遺伝子異常によって遺伝することが多いですが、化学療法、特定の併存疾患、免疫抑制剤の使用などの二次的影響によって抗体が欠乏し発症する場合もあります。持続性感染症の患者さんでは、免疫系の機能を支えるために免疫グロブリン補充療法が標準治療のひとつです。

日本では、原発性免疫不全症の早期診断が課題であり、免疫グロブリンによる治療の実施は、世界で他の国よりもはるかに低い状況となっています。また、続発性免疫不全症は、悪性腫瘍などの治療に伴う免疫不全状態への対応として、免疫グロブリンなどによる治療を含めた総合的感染管理が重要であると考えられています。

キュービトルは、成人および小児の原発性免疫不全症又は続発性免疫不全症の患者さんにおける感染予防をサポートすることを目的として開発されたヒト免疫グロブリンを20%含有する皮下注用人免疫グロブリン製剤です。原発性免疫不全症の日本人患者さんを対象にキュービトルの有効性、安全性、忍容性および薬物動態を評価するために実施された、臨床第3相試験(NCT04346108)ならびに原発性免疫不全症の患者さんを対象とした北米と欧州の臨床第2/3相試験(NCT01218438NCT01412385)に基づき、2歳以上の患者さんを対象とした無又は低ガンマグロブリン血症の治療剤として2023年9月25日に国内での製造販売承認を取得しています。

なお、今回の発売される「キュービトル20% 皮下注」は、武田薬品にとって初めての皮下投与の免疫グロブリン製剤として販売が開始されます。

また、武田薬品工業株式会社のジャパン ファーマ ビジネス ユニット 希少疾患事業部長である濱村美砂子氏は「世界30カ国以上で承認されているキュービトルを、本日より無又は低ガンマグロブリン血症の日本の患者さんにお届けできることを心よりうれしく思います。免疫不全症患者さんは、重篤な感染症に罹患することが多く、免疫グロブリン補充療法はこれらの患者さんに対する標準治療のひとつです。キュービトルが新しい治療選択肢として一人でも多くの患者さんに貢献できるよう尽力してまいります」と述べています。

画像はリリースより

出典
武田薬品工業株式会社 プレスリリース

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