多発性硬化症患者の疲労軽減にココア飲料が有効
再発寛解型の多発性硬化症と診断された英国の成人患者40人（うち男性10人、平均年齢44歳）を対象に、ココア飲料の摂取による疲労症状への影響 …
RareS.コメント
指定難病の「多発性硬化症」で生じる疲労感に対して、フラボノイドが豊富なココア飲料を摂取するお披露が軽減する可能性が示唆されました。
指定難病である多発性硬化症（MS）は、脳や脊髄など中枢神経においての炎症により、脱髄をおこしてしまい、視力や運動などの身体機能が障害される神経疾患です。脳・脊髄MRIで示される脱髄病変が診断には大変重要な手がかりとなっています。２０代後半をピークとして、比較的広い年齢で発症し、再発と寛解を繰り返し、障害を蓄積していくことが知られています。
今回イギリスで行われた小規模な研究において、ココアに含まれるフラボノイドが多発性硬化症の疲労の要因である炎症を軽減したことが推測されました。生理学的には説明がつくとしていますが、今回は極めて小規模であるため、今後フラボノイド摂取の効果や、その機序が解明されていく必要があります。もしうまく示された場合、普段の生活で簡単に行える食事療法が効果を持つことになるということで、さらなる研究に注目したいですね。
