ムコ多糖症IIIB型に対するJR-446のグローバル臨床第I/II相試験で初回投与を開始
株式会社メディパルホールディングスと、JCRファーマ株式会社は9月11日、JCRが創製し、メディパルが海外における事業化についての実施許諾権を取得している血液脳関門通過型α-N-アセチルグルコサミニダーゼ製剤[開発番号:JR-446]について、このたび、ムコ多糖症IIIB型(サンフィリッポ症候群B型、以下、「MPS IIIB」)を対象としたグローバル臨床第I/II相試験(以下、「本試験」)において、第1例目となる被験者への初回投与が行われたと発表しました。
ムコ多糖症IIIB型はライソゾーム病の一種で、重度の中枢神経系障害を引き起こす超希少疾患です。NAGLU遺伝子の異常により脳内の中枢神経系へヘパラン硫酸が蓄積し、睡眠障害や言語消失、行動の変化といった神経症状が急速に進行します。世界の患者数は500~1,000人と推定されていますが、現在承認された治療薬はありません。
今回の試験は6歳未満の患者さんを対象に、JR-446の安全性、忍容性、予備的有効性を評価する多施設共同非盲検試験で、JCRファーマが開発を主導しています。同剤は独自の血液脳関門通過技術「J-Brain Cargo」を使用しており、非臨床試験で効果が確認されています。また、日本、米国、欧州でオーファンドラッグ指定を受けており、日本国内でも臨床第I/II相試験が進行中です。
治験責任医師を務めるカリフォルニア大学サンフランシスコ校の医学遺伝学部門 生化学遺伝学セクション 小児科准教授であるIrene Chang医師はプレスリリースにて、「本試験における最初の患者さんへの投与は、MPS IIIBのコミュニティにとって重要なマイルストーンとなります。MPS IIIBは、患者さんの神経認知機能の発達、自立、そしてQOLに影響を及ぼす、極めて重篤かつ生命を脅かすライソゾーム病ですが、現在、承認された治療法は存在しません。本疾患の患者さんとそのご家族は、依然として重大なアンメット・メディカル・ニーズに直面しています。私たちは、JR-446の可能性を評価する上で次の段階へと進めることを大変心強く感じています。この重要なマイルストーンを実現に導いた患者さん、介護者、そして治験チームの皆様の尽力に深く感謝申し上げるとともに、本試験がMPS IIIBと共に生きる方々とそのご家族のQOLを大きく向上させるものとなることを願っています」と述べています。
