C3腎症、一次性免疫複合体型膜性増殖性糸球体腎炎に対するエムパベリ皮下注1080mg、追加承認を取得
Swedish Orphan Biovitrum Japan株式会社と旭化成セラピューティクス株式会社は8月24日、補体(C3)阻害剤「エムパベリ皮下注1080mg(一般名:ペグセタコプラン、以下「エムパベリ」)」について、このたび新たな適応として、「C3腎症、一次性免疫複合体型膜性増殖性糸球体腎炎」の承認を取得したと発表しました。
C3腎症と一次性免疫複合体型膜性増殖性糸球体腎炎は、補体経路の異常な活性化が病態に深く関与する、希少で重篤な進行性腎疾患です。患者さんは持続的な蛋白尿、血尿、浮腫、腎機能低下などを呈し、進行すると透析や腎移植を必要とする末期腎不全に至ることがあります。若年層を含む幅広い年齢層で発症し、移植後に再発することもあるため、病態に着目した治療薬が強く求められていました。
エムパベリは、体内の補体蛋白であるC3とC3bに結合して補体カスケードの上流を阻害する薬剤です。日本では2023年に発作性夜間ヘモグロビン尿症の治療薬として承認され、Sobi Japanが製造販売元、旭化成セラピューティクスが発売元として提供されています。
今回の承認は、12歳以上の患者さん124例(日本人3例を含む)を対象とした国際共同第3相試験(VALIANT試験)の結果などに基づいています。試験では、投与26週時点でエムパベリ群がプラセボ群と比較して、尿蛋白/クレアチニン比を68.1%低下させ、主要な評価項目を達成しました。さらに、腎機能の安定化や、病気の活動性を示すC3cという成分の減少も確認され、安全性はこれまでに確認されているプロファイルとおおむね一貫していました。追加された効能における用法・用量は、通常18歳以上の患者さんには1回1080mgを週2回皮下投与します。12歳以上18歳未満の患者さんには、体重に基づいた投与量を週2回皮下投与します。
同剤の効能又は効果の追加承認取得を受け、Swedish Orphan Biovitrum Japan代表取締役社長金哲大氏はプレスリリースにて、「エムパベリのC3腎症(C3G)および一次性免疫複合体型膜性増殖性糸球体腎炎(IC-MPGN)に対する適応追加承認を取得できたことを大変うれしく思います。C3G、一次性IC-MPGNともに、症状は多彩で、進行性の腎疾患であり、患者さんやご家族は将来的な腎機能低下や腎不全への不安を抱えながら生活されています。一方で、高いアンメットメディカルニーズに対する新たな治療選択肢が期待されてきました」と述べています。
