小児の肺動脈性肺高血圧症(PAH)に対するウプトラビの適応追加を申請、小児用0.0mg製剤の新規承認申請も
日本新薬株式会社は4月16日、肺動脈性肺高血圧症(PAH)ならびに慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)の治療薬である「ウプトラビ錠0.mgおよび同錠0.4mg(一般名:セレキシパグ)」に小児肺動脈性肺高血圧症の用法及および用量を追加する承認事項一部変更承認申請、ならびに「小児用0.05㎎製剤」の新規承認申請を厚生労働省に行ったと発表しました。
肺動脈性肺高血圧症(PAH)は、肺動脈の血圧が異常に上昇する予後不良の疾患です。成人と小児における肺動脈性肺高血圧症(PAH)の病態は類似しているため、プロスタサイクリン系薬剤、エンドセリン受容体拮抗薬、ホスホジエステラーゼ5阻害薬などの作用機序の異なる治療薬の併用が推奨されていますが、小児の肺動脈性肺高血圧症(PAH)に対する国内で使用可能な薬剤は限られています。プロスタサイクリン系薬剤では静脈内持続投与を必要とする注射剤のみであることから、同作用機序の経口剤が求められています。
ウプトラビは、血管平滑筋細胞のIP受容体に結合してcAMP産生を増加させ、血管拡張作用および血管平滑筋増殖抑制作用を介して肺動脈圧を低下させると考えられている、経口のIP受容体作動薬です。
日本新薬はプレスリリースにて、「PAHに苦しむ小児患者さんの新たな治療選択肢として、本剤および本小児用製剤を一日でも早くお届けできるよう、さらなる努力を続けていきます」と述べています。