腎臓病の克服につながる慢性糸球体腎炎・難治性腎疾患の適切な診療の普及に向けて、日本腎臓病協会と連携協定を締結
ノバルティス ファーマ株式会社は1月26日、腎臓病の克服のため、慢性糸球体腎炎、腎臓難病(難治性腎疾患)の適切な診療の普及推進に向けて、特定非営利活動法人日本腎臓病協会と相互に連携、協力するための連携協定を2024年1月25日付で締結したと発表しました。
慢性糸球体腎炎は、腎臓の糸球体が炎症を起こして、血液をうまくろ過できなくなり、タンパク尿や血尿が出る状態が続く疾患の総称です。慢性糸球体腎炎には、IgA腎症、膜性腎症、膜性増殖性糸球体腎炎、巣状分節性糸球体硬化症などの疾患が含まれます。また、IgA腎症、多発性嚢胞腎、一次性ネフローゼ症候群、急速進行性糸球体腎炎などは、厚生労働省が難病と指定した難治性腎疾患に含まれます。
今回の協定締結の目的は、腎臓病の克服に向けた取り組みを通じて、慢性糸球体腎炎および腎臓難病(難治性腎疾患)の適切な診療の普及を推進することです。
連携、協力事項として、下記2点が挙げられました。
・難治性腎疾患の適切な診療の普及に向け、地域の実態に合わせた医療提供体制の構築
・地方自治体、関連医療機関、健診機関、保険者、報道機関への難治性腎疾患の適切な診療の普及に関する啓発
日本腎臓病協会理事長の柏原直樹氏は今回の協定締結について「慢性糸球体腎炎や難病指定の対象となる腎臓病(難治性腎疾患)は様々な原因で発症します。慢性糸球体腎炎は新規血液透析導入の原疾患割合の第3位1を占めています。一方で、治療は進歩しており、適切な診断と治療により予後が改善します。重症化を防ぐために日常生活の適正化も重要な要素で、多職種によるチーム医療、療養支援が求められます。腎臓病医療の均てん化に向けては、かかりつけ医、腎臓専門医、協力医、行政との連携体制を地域の実情にあった形で構築することが重要です。これらを克服すべき共通課題として認識しているノバルティス ファーマ様と今回連携協定を締結できたことは腎臓病の克服に向けた大きな一歩となるでしょう。両者で連携し、慢性糸球体腎炎、難治性腎疾患の診療をより良いものにしていきたいと考えております」と話しています。
また、ノバルティス ファーマ代表取締役社長のレオ・リー氏は、同社のミッションを掲げ、「腎臓病克服のためのパートナーとして、日本腎臓病協会様と本協定が締結できましたこと、大変うれしく思っています」と述べるとともに「難治性腎疾患、慢性糸球体腎炎には未だ解決すべき課題がありますが、患者さんの未来のために、本協定を通じて日本腎臓病協会様と共に腎臓病の克服を目指していきます」と語っています。