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【米国】発作性夜間ヘモグロビン尿症に対するIptacopan単剤療法、輸血に依存しない貧血の改善を認めた初の経口薬として承認を取得

ノバルティスファーマ株式会社は12月25日、米国食品医薬品局(FDA)がIptacopanを、発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)の成人患者さんに対する初の経口単剤の治療として承認したと発表しました。

発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)は、造血幹細胞の一部に後天的に遺伝子変異が起きることにより赤血球が破壊され、貧血や血栓症などの症状が現れる疾患です。どの年代でも発症する可能性はありますが、多くは30〜40歳で診断されています。発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)患者さんの大部分は、C5阻害薬治療では症状がコントロールできない可能性があります。抗C5抗体療法を受けている患者さんの最大88%がエクリズマブもしくはラブリズマブといった抗C5抗体にて治療を受けても持続する貧血を有し、その3分の1以上が年1回以上の輸血を必要とします。発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)の症状を十分にコントロールできないという重要なアンメットニーズが存在します。

Iptacopanは、免疫系の補体第二経路のB因子を標的として阻害する経口薬です。発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)の成人患者さんに対する治療薬として承認されています。莢膜形成細菌による重篤な感染症に罹患する可能性があり、莢膜形成細菌のワクチン接種を必要とするRisk Evaluation and Mitigation Strategy(REMS)を通じてのみ使用できます。

今回のFDA承認は、第III相APPLY-PNH試験に基づいています。また、第III相APPOINT-PNH試験にも支持されました。APPLY-PNH試験は、直近6カ月間に抗C5抗体療法を受けているにもかかわらず貧血症状(ヘモグロビン値10g/dL未満)が残存している成人患者において、Iptacopanに切り換えた場合に抗C5抗体療法の継続に対する優越性を示すかを評価した試験です。その結果、抗C5抗体療法を継続した患者さんと比較して、輸血を必要とせずに2g/dL以上のヘモグロビン値増加および12g/dL以上のヘモグロビン値において優位性を示しました。

また、ノバルティスの米国プレジデントのVictor Bultó氏は「米国でのIptacopanの承認は、PNH患者と患者をケアする家族や医療提供者にとって特別な瞬間です。この新しい効果的な経口薬は、PNHという、生活を一変させる慢性血液疾患を抱える患者の生活を、再び変える意味を持つかもしれません。ノバルティスは引き続き、患者のアンメットニーズのある疾患に焦点を当てていくため、患者にとって意味のある変化をもたらすことを最終的な目標に置き、他の補体介在性疾患でのIptacopanの可能性を追求します」と述べています。

なお、Iptacopanは、米国では12月から使用できる予定です。発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)を対象としたIptacopanの追加の当局への申請と審査は、現在世界中で進行中です。

出典
ノバルティス ファーマ株式会社 プレスリリース

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