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複雑痔瘻治療製品アロフィセル注、非活動期または軽症の活動期クローン病の適応で発売

武田薬品工業株式会社は11月30日、非活動期または軽症の活動期クローン病患者における複雑痔瘻の治療製品「アロフィセル(R)注」 (一般名:ダルバドストロセル)を発売したと発表しました。

アロフィセルは、健康成人の脂肪組織から抽出し、培養・増殖させた同種異系間葉系幹細胞(eASC)の懸濁液で、少なくとも1つの既存治療薬で治療を行っても効果が不十分な非活動期または軽症の活動期のクローン病患者さんにおける複雑痔瘻の治療製品です。

日本国内では、2019年3月13日付で、厚生労働省より、予定される効能、効果又は性能をクローン病患者さんにおける肛門周囲複雑瘻孔として、希少疾病用再生医療等製品に指定され、国内で実施されたDarvadstrocel-3002試験および海外で実施されたADMIRE-CD試験等の結果を基に、2021年9月27日に製造販売承認にいたりました。

消化管の慢性炎症性疾患であるクローン病は、日本国内に推定約70,700人の患者さんがいるとされています。クローン病の患者さんでは、複雑痔瘻を発症することが多く、これにより強い痛みや膿瘍感染症、便失禁等を引き起こすことがあります。

武田薬品工業のGIスペシャルティビジネスユニット ヘッドの中村 浩己氏はプレスリリースにて、「本日より、クローン病に伴う複雑痔瘻の患者さんに、弊社初の細胞治療であるアロフィセルをお届けできることを心からうれしく思います。本疾患は、医療の進歩した現在もなお治癒が容易でなく、患者さんが困難な日常を余儀なくされる要因の一つです。アロフィセルが新しい治療選択肢となることで、一人でも多くの患者さんが質の高い生活を取り戻されるように貢献してまいります」と述べています。

出典元
武田薬品工業株式会社 プレスリリース

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