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「テムセル®HS 注」の表皮水疱症に対する適応拡大承認申請取り下げ

指定難病の「表皮水疱症」に対してテムセルという薬が保険下で使用できるよう、適用拡大が目指されていましたが、有効性をより明確に示す必要があるという判断に基づいて、一旦申請の取り下げが行われることになりました。

表皮水疱症は、皮膚の構造を外界からの刺激に耐えうるようにする分子を作る遺伝子が欠損することにより起きる疾患です。皮膚が外界の刺激に対して敏感であるため、擦れることで水疱や潰瘍ができて、皮膚が剥がれていってしまいます。現在治療法は見つかっておらず、ドレッシング材といった高価で痛みを低減させうるような保護材で傷を手当し続けることを余儀なくされます。

テムセルは「造血幹細胞移植後の急性移植片対宿主病」に対して現在は使われていますが、表皮水疱症でも適用されるように申請をしているところでした。今回一旦取り下げとなりましたが、引き続き当局と協議を続けていくということです。

新しい薬が使えても、それが有効で安全でなければ意味がありません。もどかしい気持ちもありますが、正しい手順で患者さんの手に届いていってほしいですね。

元のニュースはこちら。

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