難病「進行性核上性まひ」岐阜大病院が薬剤検証
指定難病の「進行性核上性まひ」に対して、すでにパーキンソン病で使われている薬が効くかどうかを確かめる治験が始まりました。
進行性核上性麻痺は、40歳以降で発症する疾患で、大脳基底核などの神経細胞が減少し、転びやすくなったり、下方を見ることがしにくくなったり、発話や嚥下がむずかしくなるなどが起きます。初期はパーキンソン病に似た症状を持っていることから、パーキンソン病や認知症と誤って診断されることもある疾患です。現在治療薬はなく、リハビリテーションが行われています。
今回使用される薬は「塩酸トリヘキシフェニジル」で、予備的な治験では高い効果が見られた例もあるということです。2022年までに32例で効果を検証することを目指しています。
難病や希少疾患の中でも、症状だけを見ると一時的には一般の疾患に似たものもあり、疾患自体の知名度が低いことから、誤診が行われ、結果として、正しい診断に至るまで5〜7年程度かかることが言われています。こうした問題にも対処していくことが求められますね。