【米国】全身性エリテマトーデス(SLE)治療薬候補dapirolizumab pegolの第III相試験結果が医学誌に掲載
UCB(Euronext Brussels、略称:UCB)および 米バイオジェン社は6月1日、世界有数の医学誌であるThe Lancetにおいて、中等症から重症の活動性全身性エリテマトーデス(SLE)患者さんを対象に、開発中の新規FcフリーCD40L阻害薬dapirolizumab pegol(DZP)を評価した第III相PHOENYCS GO試験の詳細な結果が掲載されたと発表しました。
全身性エリテマトーデス(指定難病49、SLE)は、本来なら体を守るはずの免疫システムが暴走して、誤って自分の体を攻撃してしまう自己免疫疾患です。顔の赤い発疹(蝶形紅斑)や関節の痛み、だるさなど全身に様々な症状が出ます。
dapirolizumab pegolは、CD40Lシグナル伝達を阻害することにより、B細胞の活性化および自己抗体の産生を抑制し、1型インターフェロン(IFN)の分泌を抑制し、T細胞および抗原提示細胞(APC)の活性化を減弱させることが示されている、開発中の新規ヒト化Fc遊離ポリエチレングリコール(PEG)結合抗原(Fab’)フラグメントです。
第III相PHOENYCS GO試験では、標準治療にdapirolizumab pegolを追加した患者さんのグループが、標準治療にプラセボを追加したグループと比較して、48週時点での疾患活動性の改善を評価する指標であるBICLAにおいて、統計学的に意味のある改善を示しました。DZP+標準治療(SOC)群で達成率が50%だったのに対し、プラセボ+SOC群では35%という結果でした。また、患者さんが最も負担に感じやすい症状の一つである倦怠感などの報告結果や、重度な症状の悪化、そして治療に使われるグルココルチコイドの減量といった複数の項目においても、dapirolizumab pegolを追加したグループで良い結果がみられました。ただし、最初の主要な副次評価項目が未達であったため、これら複数の評価項目については多重性の調整は行われておらず、数値上の差が観察されたものとなります。副作用などの安全性に関しても、これまでのDZP試験結果と同様の結果が確認されています。
本論文の筆頭著者であり、デューク大学リウマチ学・免疫学部門長のミーガン E.B.クロウズ,M.D.,MPH(Megan E. B. Clowse,M.D.,MPH)はプレスリリースにて、「PHOENYCS GO試験結果がThe Lancetに掲載されたことは、これらのデータがリウマチ領域にとって重要であることを示しており、全身性エリテマトーデスとともに生きる方々に対する治療選択肢となり得るdapirolizumab pegolのエビデンスを提供するものです。SLEではさらなる治療選択肢に対する切実なニーズがあることから、これらの知見は臨床医と患者さんの双方にとって励みとなるものであり、検証的第III相PHOENYCS FLY試験におけるさらなる評価を明確に支持するものです」と述べています。
なお、UCBとバイオジェンは、現在、今後の承認申請に向けた検証的第III相PHOENYCS FLY試験(NCT06617325)を積極的に進めており、被験者登録を実施中です。
