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IgA腎症治療薬sparsentan、国内第III相試験で良好な結果を発表

レナリスファーマ株式会社は11月26日、経口投与製剤であるsparsentan(開発コード:RE-021)について、日本人IgA腎症患者さんを対象とした第III相臨床試験において、主要評価項目の解析結果が良好であったと発表しました。

IgA腎症(指定難病66)は、腎不全の原因のひとつであり、発症や重症化の機序について未解明な点が多い疾患です。現状、日本においては明確な治療法が乏しく、高いアンメット・メディカル・ニーズが存在しています。

sparsentanは、ひとつの化合物でエンドセリン受容体とアンジオテンシンII受容体の双方に対して拮抗作用を有する二重拮抗薬です。同社は2023年に米Travere社から日本およびアジア地域における独占的開発・商業化に関するライセンスを取得しています。

今回の試験は日本人IgA腎症患者さん35名を対象にsparsentanを投与し、有効性および安全性を評価しました。主要評価項目である、36週間経口投与した時点での、24時間蓄尿に基づく尿中蛋白/クレアチニン比のベースラインからの変化率は、-58.54%でした。この結果から、日本人IgA腎症患者さんにおける同剤の有効性が確認されました。安全性プロファイルについては既知のプロファイルと一致しており、日本人特有の新たな安全性リスクは認められませんでした。

レナリスファーマのBTスリングスビー代表取締役会長CEO兼共同創業者はプレスリリースにて、「日本においてIgA腎症の治療選択肢は限られ、高いアンメット・メディカル・ニーズが存在します。sparsentanは既に欧米で承認されており、ドラッグ・ラグの観点からも本剤を必要とする日本人患者さんに一日でも早く届けることが重要であると考えております」と述べています。

また、レナリスファーマの島崎竜太郎最高開発責任者は、「日本の第III相臨床試験は、PMDAと慎重な議論を重ね、海外の大規模臨床試験成績を利用するための小規模なブリッジング試験として実施することができました。本治験には成人及び10歳以上の小児の患者さんが参加しておりますが、いずれに対しても海外臨床試験と同様に良好な蛋白尿低下効果を認めました。治験に参加頂いた患者様、治験担当医師の皆様、そして本治験の運営にご協力頂いている全ての方々に感謝致します」と述べています。

出典
レナリスファーマ株式会社 プレスリリース

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