1. HOME
  2. 難病・希少疾患ニュース
  3. 【米】好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)を対象に開発中の治療剤NS-229、FDAからファストトラック指定を受理

【米】好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)を対象に開発中の治療剤NS-229、FDAからファストトラック指定を受理

日本新薬株式会社は9月9日、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)を対象として開発を進めている治療剤「NS-229」について、米国食品医薬品局(FDA)よりファストトラック指定を受理したと発表しました。

好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(指定難病45、EGPA)は、チャーグ・ストラウス症候群とも呼ばれる希少な自己免疫疾患です。この疾患は、中小血管に好酸球性の炎症を引き起こすことで、肺、副鼻腔、末梢神経、皮膚、腎臓など、さまざまな臓器に障害を与えることがあります。通常、気管支喘息やアレルギー性鼻炎の症状が先行して発症することが知られていますが、その原因は明らかになっていません。

NS-229は、日本新薬が創製したJAK1選択的阻害剤です。T細胞、B細胞、および好酸球といった免疫細胞の過剰な活性化を抑制することで、組織の損傷を軽減する可能性があり、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)の多様な症状を抑えることが期待されています。

現在、NS-229の国際共同第II相試験が、日本新薬および同社米国子会社のNS Pharma社によって、北米、欧州、日本で実施されています。

米国におけるファストトラック指定は、重篤または生命を脅かす疾患に対して、アンメットメディカルニーズを満たす可能性がある治療法に付与されるものです。この指定を受けることにより、申請プロセス全般を通じてFDAとの頻繁な協議が可能となり、患者さんへの新しい治療法の提供が促進されることが期待されます。なお、NS-229は既にFDAおよび欧州委員会(European Commission)からオーファンドラッグ指定を受けています。

日本新薬はプレスリリースにて、「難病・希少疾患治療剤の開発に使命感を持って取り組んでおり、EGPAでお困りの患者さんに本剤を一日でも早くお届けできるよう、今後も一層の努力を続けて参ります」と述べています。

出典
日本新薬株式会社 プレスリリース

関連記事