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脊髄性筋萎縮症治療薬エブリスディの新剤形「エブリスディ錠 5mg」が承認を取得

中外製薬株式会社は3月27日、脊髄性筋萎縮症(SMA)治療薬であるエブリスディ(一般名:リスジプラム)について、新剤形として「エブリスディ錠 5mg」の製造販売承認を厚生労働省より取得したと発表しました。

脊髄性筋萎縮症(指定難病3、SMA)は、脊髄前角にある運動神経細胞の変性により、筋萎縮や筋力低下が現れる遺伝性の神経筋疾患です。

エブリスディは、現在、脊髄性筋萎縮症(SMA)治療における唯一の経口投与が可能な治療薬です。

これまで提供されていたエブリスディ ドライシロップは、冷蔵保存が必要であり、付属の器具を用いて液剤を測り取る必要がありました。

脊髄性筋萎縮症(SMA)は進行性の筋力低下を主な症状とする疾患であるため、患者さんによっては、既存の服用方法が負担となる場合がありました。そのため、患者さんや介護者の方々からは、より簡便な服薬方法が求められてたといいます。今回承認されたエブリスディ錠 5mgは、室温での保存が可能となり、持ち運びや保管の面で利便性が向上しており、2歳以上かつ体重20kg以上の脊髄性筋萎縮症(SMA)患者さんにとって、新たな服薬の選択肢となります。

今回の承認は、スイス・ロシュ社が実施した生物学的同等性試験に基づいたものです。同試験において、5mg錠剤をそのまま服用した場合、既存のドライシロップと同等の薬の成分の吸収を示すことが確認されました。

今回の錠剤の追加により、患者さんは自身のライフスタイルや状態に合わせて、より適切な剤形を選択することが可能となり、日常生活の自由度向上に繋がることが期待されます。なお、他の用量のエブリスディを服用している方や、経口液剤を希望する方のために、エブリスディ ドライシロップも引き続き提供されます。

中外製薬の代表取締役社長CEOの奥田 修氏はプレスリリースにて、「エブリスディは発売以来、SMA に対する唯一の経口薬として多くの方々に選択していただいてきました。今般、より簡便な服用を実現する新たな剤形が承認されたことを大変嬉しく思います」と述べるとともに、「エブリスディ錠は服用プロセスが簡素であるだけでなく、ドライシロップと比較して保管も簡便であるため、長期外出時の持ち歩きにおいても利便性が高まります。一人ひとりのライフスタイルに寄り添った治療が可能になる本剤を多くの方々にお届けできるよう、引き続き取り組んでまいります」と述べています。

出典
中外製薬株式会社 プレスリリース

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