中等症から重症の潰瘍性大腸炎治療薬ゼポジア、薬価収載と同時に販売
ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社は3月19日、2024年12月に「中等症から重症の潰瘍性大腸炎の治療(既存治療で効果不十分な場合に限る)」を効能又は効果として製造販売承認を取得したスフィンゴシン1-リン酸(S1P)受容体調節剤であるゼポジア(製品名:「ゼポジア カプセルスターターパック」、「ゼポジア カプセル 0.92mg」、一般名:オザニモド塩酸塩、以下ゼポジア)が薬価収載され、販売を開始したと発表しました。
潰瘍性大腸炎(指定難病97)は、大腸の粘膜に炎症が起きることにより、びらんや潰瘍ができる疾患です。治療により、多くの患者さんでは、症状の改善や寛解が認められますが、再燃する場合も多く、発病して年数が立つと大腸がんを合併するリスクも高くなります。
ゼポジアは、経口のスフィンゴシン1リン酸(S1P)受容体調節剤であり、S1P受容体1および5に高い親和性を持って結合し、リンパ球遊走の上流で作用する、潰瘍性大腸炎に対する新規作用機序の治療薬です。

ブリストル・マイヤーズ スクイブの勝間英仁社長はゼポジアの発売について、「潰瘍性大腸炎の患者さんには、働く世代の方も多く、日常生活における症状を管理する上での心理的、物理的負担は決して小さくありません。再燃と寛解を繰り返すこともあり、継続治療が必要であることから、私たちは長期的な視点での安全性確保と、患者さんの心理的負担軽減につながる治療薬の開発を進めてきました。ゼポジアは長期的な安全性プロファイルと、1日1回経口薬として高い利便性を有しており、患者さんのQOLの向上に寄与する可能性があります。中等症から重症の潰瘍性大腸炎の患者さんに新たな治療選択肢を提供できることを、大変嬉しく思います」と述べています。