【米国】先天性筋ジストロフィー1a型(LAMA2-CMD)治療薬候補MDL-101の希少疾病用医薬品指定をFDAが受理
株式会社モダリスは10月25日、先天性筋ジストロフィー1a型(LAMA2-CMD)を対象として開発を進めているMDL-101ついて、米国食品医薬品局(FDA)からオーファンドラッグ指定(Orphan DrugDesignation(ODD):希少疾病用医薬品指定)を受理したと発表しました。
筋ジストロフィー(指定難病113)は、身体の筋肉の壊死・再生を繰り返す遺伝性筋疾患です。先天性筋ジストロフィー1a型(LAMA2-CMD)は、LAMA2タンパク質の欠損によって引き起こされる重篤な先天性筋ジストロフィーです。疾患の原因となるLAMA2タンパク質は3,000アミノ酸を超える大きなタンパク質であるため、AAVベクターには搭載不可能で、一般的な遺伝子治療による開発アプローチは困難だと考えられています。現在、遺伝子治療を含めて、先天性筋ジストロフィー1a型(LAMA2-CMD)の根本的な原因に対処する治療法はありません。
MDL-101は、モダリス社が開発したCRISPR-GNDMという手法を用いて、二本鎖DNA切断を導入することなく、筋肉組織全体における姉妹遺伝子LAMA1の有意かつ選択的な発現誘導によって、欠損したLAMA2タンパク質の機能改善が期待されています。
モダリスはプレスリリースにて、「Every life deserves attention(すべての命に、光を)をコーポレートスローガンに、難病・希少疾患治療剤の開発に使命感を持って積極的に取り組んでおり、病気に苦しむ患者さんの福音となる治療薬の、一刻も早い製品化を目指しています」と述べています。