中性脂肪蓄積心筋血管症(TGCV)治療薬CNT-01、国内第IIb/III相臨床試験で主要評価項目達成せず
トーアエイヨー株式会社は6月25日、大阪大学大学院医学系研究科から2020年2月に導入した中性脂肪蓄積心筋血管症(TGCV)治療薬「CNT-01」について、国内第IIb/III相臨床試験の解析結果の速報を発表しました。
中性脂肪蓄積心筋血管症(TGCV)は、心血管系の主たるエネルギー源である長鎖脂肪酸が利用できず、細胞内に中性脂肪が蓄積することにより、重症心不全、不整脈、虚血性心疾患等を引き起こします。
今回の試験は、特発性中性脂肪蓄積心筋血管症患者さんを対象とした日本国内での後期第II相及び第III相臨床試験。プラセボを対照とした多施設共同二重盲検並行群間比較試験として、CNT-01の有効性及び安全性を評価したものです。
同試験のキーオープンの結果、主要評価項目であるプラセボ群と比較した主要心血管イベントの発現率は事前に設定した基準を達成できませんでした。有害事象の発現率はCNT-01投与群とプラセボ投与群との間に差はなく、CNT-01投与群に重篤な副作用は認められませんでした。
トーアエイヨーはプレスリリースにて、「今回の解析結果及び更なる解析結果を踏まえ、規制当局と綿密に連携のうえ今後の進め方を決定する予定です。解析結果や規制当局との議論の内容及びその結果については、改めてご報告いたします」と述べています。