1. HOME
  2. 難病・希少疾患ニュース
  3. 【米国】脆弱X症候群の治療薬候補ザトルミラストについてFDAが希少小児疾患指定を受理

【米国】脆弱X症候群の治療薬候補ザトルミラストについてFDAが希少小児疾患指定を受理

塩野義製薬株式会社は9月27日、グループ会社であるTetra社と開発中の脆弱X症候群(Fragile X Syndrome)治療薬候補zatolmilast(ザトルミラスト)について、米国食品医薬品局(FDA)より希少小児疾患指定を受理したと発表しました。

脆弱X症候群は、自閉症の主な原因といわれている遺伝性の疾患で、発達遅滞、知的障害が現れるのが特徴です。現在、脆弱X症候群の治療方法としては、対症療法が中心であり、新たな治療の選択肢が求められています。

zatolmilastは、神経細胞内のシグナル伝達系を制御することで、認知機能を改善させることが示唆されています。認知機能が向上することで、語彙力や読解力の向上、記憶形成の強化に繋がる可能性があります。zatolmilastの第2相臨床試験の探索的な評価において、脆弱X症候群の患者さんの言語および日常機能の改善効果が確認されています。

今回受理した希少小児疾患指定は、米国で18歳までに発症し、患者数が20万人未満の希少疾患に対する新薬開発を促進することを目的とした制度です。

塩野義製薬株式会社はプレスリリースにて「塩野義製薬は、取り組むべき重要課題(マテリアリティ)として『健やかで豊かな人生への貢献』を特定しています。引き続き、FXSを含むアンメットメディカルニーズの高い疾患に対する画期的な治療薬を患者さまにお届けできるよう努力し、世界中の皆さまの健康寿命の延伸とQOL(Quality of Life)の向上に貢献してまいります」と述べています。

なお、zatolmilastは、2018年にFDAからオーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)に指定されており、現在は複数の臨床試験が実施されています。

出典
塩野義製薬株式会社 プレスリリース

関連記事