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全身型重症筋無力症に対する分子標的薬ソリリス、小児患者さんに対する用法・用量の追加承認を取得

アレクシオンファーマ合同会社は8月24日、「ソリリス 点滴静注300mg」(一般名:エクリズマブ(遺伝子組換え)、以下ソリリス)について、免疫グロブリン大量静注療法(IVIG)または血液浄化療法(PLEX)による症状の管理が困難な抗アセチルコリン受容体(AChR)抗体陽性の全身型重症筋無力症(gMG)の小児患者さんの治療に対する用法および用量の追加承認を、厚生労働省より取得したと発表しました。

全身型重症筋無力症(gMG)は、筋機能および重度の筋力低下を特徴とする自己免疫疾患です。初期症状には、構音障害、複視、眼瞼下垂、バランスの喪失などがあり、病気が進行すると、嚥下障害、息苦しさ、極度の疲労、呼吸不全など、より重篤な症状につながる可能性があります。

ソリリスは、小児および青年の全身型重症筋無力症(gMG)患者さんの治療薬として日本で初めて承認された唯一の分子標的治療薬です。

今回の承認は、難治性全身型重症筋無力症(gMG)の小児患者さんを対象としたソリリスの第III相臨床試験の結果に基づいたものです。同試験には、免疫抑制療法が無効で重大な疾患症状が消失せず持続している難治性全身型重症筋無力症(gMG)の小児患者さんが参加しました。同試験の結果、ソリリスは、主要評価項目である定量的重症筋無力症(QMG)総スコアのベースラインから26週目までの変化に有意な改善を示し、ソリリスの臨床的有効性が示唆されました。

東京女子医科大学小児科の石垣景子氏は「gMGの小児患者さんの治療において、利用できる免疫抑制薬などの現行の治療法では疾患の進行に伴い、十分に症状をコントロールできない場合もあるなど課題がありました。このたびの日本におけるソリリスの小児の適応拡大は、gMGの治療におけるC5補体阻害剤の効果を示すものであり、小児患者さんが運動機能を維持し、重篤な症状を軽減する可能性のある新たな治療選択肢を提供します」と述べています。

また、アレクシオンのマーク・デュノワイエ最高経営責任者(CEO)は「gMGとともに生きる小児患者さんは、標準治療に反応しなくなり、運動機能、会話、呼吸に影響を及ぼす症状が継続することがあります。当社のファースト・イン・クラスのC5補体阻害剤であるソリリスは、小児患者さんの症状やご家族の生活の質を改善する可能性をもたらします。日本においてgMGの小児患者さんのコミュニティに最初で唯一の分子標的治療薬をお届けできることを誇りに思います」と話しています。

出典
アレクシオンファーマ合同会社 プレスリリース

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