【米国】デュシェンヌ型筋ジストロフィー治療剤brogidirsen、FDAより希少小児疾患指定を受理
日本新薬株式会社は7月4日、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)を対象として開発を進めているbrogidirsen(開発コードNS-089/NCNP-02)について、米国食品医薬品局(FDA)から 希少小児疾患指定を受理したと発表しました。
デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)は、幼少期に発症し、筋肉細胞を支えるジストロフィンタンパク質の欠損が原因で筋力低下などを引き起こす進行性の筋ジストロフィーです。デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)にはさまざまな遺伝子変異型がありますが、 brogidirsen は、エクソン44スキッピングにより治療可能な遺伝子変異が確認されたデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)患者さんが投与対象です。
brogidirsen は、日本新薬株式会社と国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センターとの共同研究から見出されたアンチセンス核酸です。
brogidirsen によりジストロフィン遺伝子の一部の遺伝情報が読み飛ばされ、鎖長がやや短いものの機能を有するジストロフィンタンパク質が産生されることで、筋機能低下の抑制効果が期待できます。
米国における brogidirsen の第Ⅱ相試験は、日本新薬株式会社の米国子会社であるNS Pharma社が実施予定です。なお、日本国内においては第Ⅱ相試験を準備中だそうです。
日本新薬株式会社はプレスリリースにて「当社は、難病・希少疾患治療剤の開発に使命感を持って取り組んでおり、DMDでお困りの患者さんに必要な治療薬をお届けできるよう、一日も早い製品化を目指しています」と述べています。