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無又は低ガンマグロブリン血症治療薬ハイゼントラ、2週に1回の投与が可能に

CSLベーリング株式会社は6月26日、人免疫グロブリン製剤「ハイゼントラ20%皮下注1g/5mL、同20%皮下注2g/10mL、同20%皮下注4g/20mL」(以下、ハイゼントラ)について、無又は低ガンマグロブリン血症に対して「2週間に1回の皮下投与」の新用法・用量の承認を取得したと発表しました。

無又は低ガンマグロブリン血症は、さまざまな要因により体内の免疫グロブリンが不足する状態です。免疫グロブリンが不足すると、感染症を引き起こしやすくなることから、免疫グロブリン補充療法は有効な治療方法のひとつと考えられます。免疫グロブリンが不足する要因は、原発性と続発性に大別されます。原発性免疫不全症候群(PID)は先天的な抗体産生・抗体機能障害であり、さまざまな遺伝性疾患に起因します。基本的に生涯にわたって免疫グロブリン補充療法が必要です。また、続発性免疫不全症候群(SID)は、血液がんなどの疾患および免疫抑制剤などの薬剤が主な原因として挙げられています。

ハイゼントラは2週間に1回投与においても、従来の週1回投与と同じ有効性と安全性、適切な血清IgGトラフ値が期待されることが確認されました。今回の新用法・用量の承認により、ハイゼントラの効能・効果である「無又は低ガンマグロブリン血症」に対して、従来の週1回の皮下投与に加え、2週間に1回、1週あたりの用量の2倍量での皮下投与が可能となりました。投与間隔が長くなることにより、患者さんの注射回数が低減され、旅行や出張などで製剤を携帯する負担が少なくなるなど、患者さんのQOL(生活の質)の向上が期待できます。

CSLベーリング株式会社代表取締役社長のジャンマルク・モランジュ氏は「私たちは血漿分画製剤と免疫グロブリン補充療法のグローバル・リーダーとして、患者さんやその家族、医療従事者のアンメットニーズに応える治療選択肢を提供してきました。ハイゼントラで隔週皮下注射という新たな治療選択肢が登場することで、患者の負担が軽減され、個々のニーズやライフスタイルに合った治療を選択できるようになり、最終的にはPID及びSID患者さんのQOL向上に貢献できると考えています。当社は、生命を脅かす重篤な疾患の患者さんのニーズを満たし、患者さんの人生を変えることができるよう、これからも全力で取り組む所存です」と述べています。

出典
CSLベーリング株式会社 プレスリリース

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