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リンヴォックが既存治療で効果不十分な中等症から重症の活動期クローン病の治療薬として適応追加承認を取得

アッヴィ合同会社は6月26日、ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤リンヴォック錠(一般名:ウパダシチニブ水和物、以下リンヴォック)について、既存治療で効果不十分な中等症から重症の活動期クローン病の寛解導入療法、および維持療法の治療薬として適応追加承認を取得したと発表しました。

クローン病は、炎症性腸疾患の1つで、10代、20代での発症が多く、国内の患者数は約7万人と推定されている指定難病です。腸に炎症を起こすことにより、持続的な下痢や腹痛などの症状が現れます。寛解と再熱を繰り返す進行性の疾患であり、徴候・症状は予測できないため、患者さんには、身体面だけでなく、精神面、経済面にも大きな負担となることがあります。

そのためクローン病の治療には、できるだけ早期に治療を開始し、症状が落ち着いている状態(寛解)を維持することが、患者さんの生活の質(QOL)を高めることに繋がります。しかし、現状の治療では、初期治療が奏功しない一次無効や、治療奏功後に時間の経過と共に効果が減弱する二次無効となる患者さんも存在します。

リンヴォックは、1日1回投与の経口剤で、低分子のJAK阻害剤です。今回の承認取得により、既存治療で効果不十分な関節リウマチ、関節症性乾癬(乾癬性関節炎)、X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎、強直性脊椎炎、アトピー性皮膚炎、潰瘍性大腸炎に続き、7つめの適応症となります。

今回の承認は、中等症から重症のクローン病を有する成人患者さんを対象とした、日本人患者さんを含む複数の国際共同試験データから得られた結果に基づいたものです。

既存治療で効果不十分な中等度から重症の活動期クローン病の患者さんは、従来の生物学的製剤である注射などの非経口投与をおこなってきましたが、リンヴォックは1日1回投与の経口剤であることから、患者さんの治療における負担軽減が期待できます。

出典
アッヴィ合同会社 プレスリリース

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