進行性ミオクローヌスてんかんを引き起こす遺伝子解明へ
横浜市立大学大学院医学研究科らの研究グループは、進行性ミオクローヌスてんかんの原因となる遺伝子変異を同定したことを発表いたしました。この研究により同定された遺伝子は、細胞同士の情報伝達に関わるタンパク質に関与していると考えられているものです。
研究グループは、発達性またはてんかん性の脳症がみられる患者を対象に遺伝子情報を解析いたしました。その結果、一部の患者から、SEMA6Bという名前の遺伝子に突然変異が生じていることが明らかになりました。こうした遺伝子に変異が起こることで、本来作られるべきタンパク質よりも短いものが作られてしまうことが疾患を引き起こす原因になると考えられています。どうようの遺伝子変異を持つ患者は、発達退行、小脳失調などがみられます。
さらに、人為的にSEMA6B遺伝子を変異させたゼブラフィッシュでは、中枢神経にある神経細胞の数が減少していることが観察されました。