活動性乾癬性関節炎対象の第Ⅲ相試験、主要評価項目を達成
アッヴィは2020年2月5日(米国時間)、活動性乾癬性関節炎の成人患者を対象とした第Ⅲ相試験での良好な結果を発表しました。今回の試験は、非生物学的疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDs)では効果が不十分、またはDMARDsを使用できない患者を対象とした試験です。ウパダシチニブ(15mgまたは30mg)1日1回投与により、プラセボ群と比較して12週時のACR20を達成しました。
今回の結果に対し、アッヴィのマイケル・セヴェリーノ医学博士(M.D.)は次のように述べています。
乾癬性関節炎を抱えながら生活している患者さんは、関節痛やこわばり、疲労に苦しんでいることが多く、これらの症状は患者さんの作業能力や活動的な生活に影響を及ぼします。今回の大規模第 Ⅲ相試験の結果は、ウパダシチニブがこのような患者さんへの一助となる可能性をさらに支持するものです。私たちはこれらのデータを、活動性乾癬性関節炎の成人患者さんに対するウパダシチニブの適応追加申請をサポートするものとして、世界各地の規制当局と共有していくことを心待ちにしております。
https://www.abbvie.co.jp/content/dam/abbvie-dotcom/jp/documents/press-release/2020_0220.pdf
また、グラスゴー大学感染・免疫・炎症研究所の教授のIain McInnes博士は今回の試験に対し
SELECT-PsA 1 試験の結果から、プラセボと比較して、ウパダシチニブの両用量における、関節および皮膚症状に対する有効性が示されたとともに、エックス線画像上の進行を抑制することが確認されました。ウパダシチニブが、乾癬性関節炎と共に生きる患者さんの治療成績を改善する可能性を裏付けるこれらのデータを、一連のエビデンスに加えることができることをうれしく思います。
https://www.abbvie.co.jp/content/dam/abbvie-dotcom/jp/documents/press-release/2020_0220.pdf
と、コメントしました。
試験の主要評価項目は、プラセボと比較した投与12週時のACR20です。ACR20は、関節リウマチなどを対象とした臨床試験で使用される指標で、薬の有効性を判断するのに用いられます。圧痛のある関節数が20%以上が改善し、さらに患者本人による疼痛度の評価、疾患活動性の全般的評価、身体機能の改善などから評価されます。
ウパダシチニブはアッヴィが開発したJAK阻害薬で、感染性関節炎の他にも複数の免疫関連疾患について臨床試験が行われています。
出典元
アッヴィ プレスリリース