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低侵襲な集束超音波治療が可能な医療機器「エクサブレート・ニューロ」が薬剤難治性パーキンソン病の適応を取得

イスラエルの医療機器メーカー・インサイテック社は2020年1月15日付けで、同社のMRガイド下集束超音波治療器「エクサブレート・ニューロ(ExAblate 4000)」が、厚生労働省より「薬物療法で十分な効果の得られないパーキンソン病」に対する適応拡大の承認を得たと発表しました。

パーキンソン病に対する外科的治療は、高周波による熱凝固や脳深部刺激術が一般的で、頭蓋骨に穴を開け電極の刺入や刺激装置の体内への植込みが必要でした。今回、適応拡大を受けたエクサブレート・ニューロは、頭部を切開することなく頭の外側から超音波を照射し、脳内の治療部位一点に集束させることで熱凝固させます。そのため、手術に伴う感染症などのリスクが低く、患者さんの体への負担が少ない治療法とのことです。

エクサブレート・ニューロは、これまで日本国内10施設に導入されており、「薬物療法で十分に効果が得られない本態性振戦」における症状緩和を目的に2016年12月に薬事承認を取得、2019年6月に保険適用となりました。

今回の適応拡大について、東京女子医科大学脳神経外科の臨床教授である平孝臣医師はプレスリリースで「本承認により、パーキンソン病に対する外科的治療に低侵襲な集束超音波治療が加わることで、患者さんがより幅広い治療選択肢を得られるようになります」と述べています。

パーキンソン病とは

パーキンソン病は黒質のドーパミン神経細胞の減少を伴う進行性の神経変性疾患で、国内患者数は約12万人とされ、特定疾患(難病)に指定されています。主な症状は、振戦、筋固縮、無動・寡動、姿勢反射障害などがあり、その治療は、薬物療法が中心です。一方、十分な治療効果が得られない場合、薬剤誘発性不随意運動ジスキネジア症状が見られる場合などは、定位脳手術による外科的治療が検討されます。

出典元
InSightec Japan株式会社 プレスリリース

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