iPS細胞技術を用いた「家族性地中海熱」の新たな診断方法を開発-京大
iPS細胞技術を用いた「家族性地中海熱」の新たな診断方法が開発されました。
家族性地中海熱は指定難病で、主にMEFV遺伝子の変異により炎症を抑える「パイリン」というタンパク質が異常を起こすことで起きる疾患です。腹痛や胸痛を伴って発熱発作を周期的に繰り返す疾患で、現在ではコルヒチンという薬が使われています。
今までは遺伝子検査を行って出てきた遺伝子変異が病気との関係性が不明である場合があった。今回、健常な方由来のiPS細胞を用いて、患者さんで見られた変異を導入し、家族性地中海熱でおきる反応(インターロイキン1βの過剰分泌)が再現された場合、それを評価することで個々の変異が疾患の原因であるかを判別することができるという診断法を発見しました。
今回の結果により、実験室で家族性地中海熱の判定ができるようになり、ますます研究が加速していくことが期待されます。