尿を用いて無侵襲に筋ジストロフィーの治療効果を検証する新規ダイレクト・リプログラミング法を確立
尿中細胞を使ってエクソン・スキップ薬の効果を検証 国立精神・神経医療研究センター(NCNP)は3月6日、難病のデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)患者の尿に含まれる細胞を使って、無侵襲で、かつ効率的にエクソン・スキップ治療の効果を検証する …
RareS.コメント
指定難病の「デュシェンヌ型筋ジストロフィー」に対して開発中のエクソン・スキップ治療薬の効果を検証するために、侵襲のないように尿中細胞を使う方法が確立しました。
デュシェンヌ型筋ジストロフィーは、指定難病である筋ジストロフィーの一種で、ジストロフィンタンパク質が遺伝子変異によりうまく作れないことを原因とした、男性に偏って生じる疾患です。主に筋力の低下などの症状を呈します。
今までは患者に対して局所麻酔下で皮膚由来の線維芽細胞を採取する侵襲的な検査が必要でしたが、尿中に含まれる腎・尿路系上皮細胞(尿中細胞)を使うことで無侵襲に患者の病態研究や、エクソン・スキップを効率的に誘導可能な薬剤スクリーニングなどの治療法開発を行える可能性が出てきました。患者に負担が少なく研究開発が進められるのはよいことですね。