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クローン病の腸管狭窄の残存リスクをMRIで予測

東京科学大学の研究チームは10月16日、クローン病に伴う腸管狭窄について、治療開始前のMRE(MRエンテログラフィー)画像から「治療後も狭窄が残りやすい」リスクを層別化する評価法を開発し、その有用性を検証したと発表しました。

クローン病(指定難病96)は、消化管に慢性的な炎症を引き起こす炎症性腸疾患です。炎症の繰り返しによって生じる腸管狭窄は、腸閉塞や手術につながる重大な合併症です。

開発された評価法は、炎症活動性を評価する「A-score」と、構造的な重症度を評価する「P-score」の2つを組み合わせたものです。A-scoreは、「腸壁厚>6mm」「潰瘍」「comb sign」の3項目から構成されます。一方、P-scoreは狭窄の長さや口側腸管の拡張、腸壁内浮腫の欠如の3項目から構成されます。これら6つの画像所見は特別な撮影方法を必須とせず、治療前のMRE画像から評価が可能です。

画像はリリースより

臨床データを用いた検証では、A-scoreとP-scoreを合算した指標の識別能を示すAUCが0.90となり、既存のMRE指標よりも高い精度で狭窄の改善を識別できることが示されました。また、治療後も狭窄が残存したグループでは、その後に腸管手術を受けた割合が29%となり、改善したグループの3%と比較して顕著に高い割合となりました。

画像はリリースより

以上の研究成果により、炎症の強さだけでなく構造的な変化を同時に評価することで、将来的な手術リスクや治療後の経過を客観的に予測できる可能性が示されました。現時点では炎症性と線維性の狭窄を明確に区別するものではなく、診療への実践に向けては多施設での検証が必要とされています。

なお、同研究の成果は、「Clinical Gastroenterology and Hepatology」誌のにオンライン版に9⽉15⽇付で掲載されました。

出典
東京科学大学 プレスリリース

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