原発性免疫不全症治療薬TAK-881の第2/3相臨床試験IgGNITEの結果を発表
武田薬品工業株式会社は10月15日、原発性免疫不全症(PID)患者さんを対象に開発中のTAK-881(皮下注用人免疫グロブリン20%製剤およびボルヒアルロニダーゼ アルファ<遺伝子組換え>製剤の組み合わせ製剤)を評価した主要な第2/3相臨床試験IgGNITE(TAK-881-3001試験)の詳細な結果を発表しました。
原発性免疫不全症は、免疫機能の一部の欠損または異常により感染症などを引き起こす疾患群で、多くの患者さんが生涯にわたる免疫グロブリン補充療法を必要とします。既存の治療法では、投与頻度の高さや投与液量の多さ、投与時間の長さが患者さんの治療負担となる場合がありました。
TAK-881は、20%濃度の製剤と酵素を組み合わせることで、従来の「ハイキュービア10%皮下注セット」と同等の免疫グロブリン用量を50%少ない液量で投与できることが確認されました。16歳以上の被験者を対象とした試験では、最長4週間隔の投与頻度を維持しながら、1投与部位あたりの投与時間の中央値が132分から75.8分へと短縮されました。さらに、感染症に対する防御効果や安全性についても既存薬と同等であることが示されています。
南フロリダ大学およびジョンズ・ホプキンス小児病院 小児アレルギー・免疫学部門長のJolan Walter医師(MD、PhD)はプレスリリースにて、「PID患者さんは、生涯にわたる免疫グロブリン補充療法が必要となることが多く、治療に伴う負担の軽減は非常に重要です。投与液量を半減することで、ヒアルロニダーゼを併用する皮下注用人免疫グロブリン20%製剤は、1か月間隔の投与頻度を維持しながら、投与時間を大幅に短縮しました。これにより、治療にかかっていた時間を患者さんにお返ししつつ、安定した免疫防御をもたらすことができる可能性があります」と述べています。
また、武田薬品工業の血漿分画製剤研究開発部門ヘッドのKristina Allikmets(MD、PhD)は、「TAK-881は、ハイキュービアの信頼ある臨床的実績とPID治療に携わるコミュニティとの継続的な対話から得た知見を基盤とした、慢性免疫不全症患者さんの日々の治療体験向上に向けたタケダの取り組みを反映するものです。TAK-881が承認されれば、タケダの製品ポートフォリオにおいてこれまで築いてきた有効性と安全性を礎に、利便性に配慮した治療選択肢が加わることにより、タケダの業界を牽引する免疫不全症に対する免疫グロブリン製剤群がさらに強化されます。TAK-881を規制当局による審査へと進め、もし承認されれば、この新たな治療選択肢を患者さんにお届けできることを期待しています」と述べています。
武田薬品工業は、2026会計年度中に日本、米国、欧州連合の規制当局へTAK-881の承認申請を行う予定です。
なお、オランダのマーストリヒトで開催中の第22回欧州免疫不全学会(ESID 2026)にて、16歳以上の被験者のデータが、2件のレイトブレーキングポスターで発表されます。
