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ループス腎炎における三次リンパ組織の形成率は加齢とともに増加

京都大学医学部附属病院は8月18日、虎の門病院との共同研究にて、ループス腎炎の患者さん205人の腎生検組織を解析した結果、21.0%に三次リンパ組織(TLS)を認め、その頻度が年齢とともに増加することを見出したと発表しました。

全身性エリテマトーデス(SLE、指定難病49)は、免疫系が誤って自分自身の組織を攻撃する自己免疫疾患です。中でもループス腎炎は、腎臓が炎症を起こす重い合併症であり、放置すると将来の腎臓の働きが低下するおそれがあります。三次リンパ組織(TLS)は、本来リンパ節ではない臓器に慢性炎症を背景として形成される、リンパ節に似た免疫細胞の集まりです。

今回、研究グループは、京都大学医学部附属病院と虎の門病院でループス腎炎と診断された成人患者さん205人の腎生検組織を解析しました。その結果、約55人に11人に相当する21.0%の患者さんの腎臓に三次リンパ組織(TLS)が形成されていることが確認されました。さらに解析を進めると、三次リンパ組織(TLS)がある患者さんの年齢中央値は48歳であり、TLSがない患者さんの35歳に比べて有意に高いことが判明しました。年齢層別の割合では、30歳未満が13%、30~49歳が16%、50歳以上では41%となり、年齢が高くなるほど三次リンパ組織(TLS)が形成される割合が増加していました。統計的には、年齢が10歳高くなるごとに三次リンパ組織(TLS)が認められるオッズは約1.6倍となりました。この年齢との関連は、欧米の患者集団を用いた再解析でも同様に確認されました。

画像はリリースより

また、この三次リンパ組織(TLS)の存在は、全身の疾患活動性や尿蛋白量、補体、抗二本鎖DNA抗体などの検査値とは明確な関連が認められませんでした。一方で、腎臓の慢性的な組織障害の程度を示す慢性化指数とは、年齢の影響などを統計的に補正した後も関連していました。このことから、三次リンパ組織(TLS)は全身の疾患活動性を単純に反映するものではなく、加齢や腎臓に蓄積した慢性的な組織障害と関連して形成される可能性が示されました。

以上の研究成果により、ループス腎炎における免疫老化と腎臓局所の免疫応答の関係を理解し、病態の解明や新たな治療標的の探索に繋がる知見とされています。

なお、同研究の成果は、国際学術誌「Kidney International Reports」に掲載されました。

出典
京都大学医学部附属病院 プレスリリース

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