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IgA腎症に対するsparsentan、国内第III相試験の主要評価項目データ取得を完了

レナリスファーマ株式会社は10月10日、IgA腎症に対するsparsentan(開発コード:RE-021)の国内第III相臨床試験において、全評価対象症例の主要評価項目である同剤投与後36週時の尿蛋白/クレアチニン比データ(24時間蓄尿)の取得を完了したと発表しました。

IgA腎症(指定難病66)は、異常なIgAタンパクが腎臓組織に沈着することで腎臓の機能を阻害し、炎症を引き起こすことにより発症すると考えられています。IgA腎症は腎不全の主な原因のひとつとして広く知られており、IgA腎症を原因として末期腎不全(透析)に移行する患者さんが絶えません。その発症や重症化の機序については未解明な点が多い疾患であり、慢性腎臓病及び末期腎不全患者さんの管理は日本の医療制度に大きな負担をもたらす社会的課題となっています。現状、日本においてはIgA腎症に対する明確な治療法が乏しく、アンメットニーズが存在しています。

sparsentanは、米Travere社が開発した経口投与可能な二重拮抗薬、エンドセリン受容体とアンジオテンシンII受容体の双方に対して拮抗作用を有する薬剤です。レナリスファーマは2023年にTravere社から日本およびアジア地域での独占的開発・商業化に関するライセンスを取得しています。また、Travere社は2024年にsparsentanについて、「病勢進行のリスクがある原発性IgA腎症の成人患者における腎機能低下の抑制」を効能・効果として米国食品医薬品局(FDA)から承認を取得しています。

レナリスファーマはプレスリリースにて、「腎関連疾患を改善する革新的な治療薬の開発を通じて、日本及びアジアの患者さんの生活の向上に貢献すべく、sparsentanを一日も早く届けることを目指し、事業を推進して参ります」と述べています。

出典
レナリスファーマ株式会社 プレスリリース

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