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献血グロベニン-I 10%静注、製造販売承認を申請、凍結乾燥製剤から液状製剤へ改良

武田薬品工業株式会社は2月14日、献血グロベニン-I 10%静注(一般名:ポリエチレングリコール処理人免疫グロブリン、開発コード:TAK-961)について、厚生労働省に対し製造販売承認申請を行ったと発表しました。

献血グロベニン-I 10%静注は、国内で承認済みの静注用人免疫グロブリン製剤である献血グロベニン-I静注用(一般名:乾燥ポリエチレングリコール処理人免疫グロブリン、以下、「既存製剤」)の剤型を凍結乾燥製剤から液状製剤へ改良し、有効成分濃度を既存製剤の5%から10%へと高濃度化した静注用人免疫グロブリン製剤です。有効成分濃度が高濃度し、投与液量が減少したことにより、投与時間の短縮と、より少ない水分負荷での大量療法が可能となりました。既存製剤は、投与時に凍結乾燥粉末の溶解操作が必要ですが、献血グロベニン-I 10%静注は、当該溶解操作が不要となります。

今回の製造販売承認申請は、献血グロベニン-I静注用が承認されている下記の効能又は効果を予定して行われました。
無又は低ガンマグロブリン血症
重症感染症における抗生物質との併用
特発性血小板減少性紫斑病
川崎病の急性期
慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(多巣性運動ニューロパチーを含む)の筋力低下の改善
慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(多巣性運動ニューロパチーを含む)の運動機能低下の進行抑制
天疱瘡
スティーブンス・ジョンソン症候群及び中毒性表皮壊死症
水疱性類天疱瘡
ギラン・バレー症候群
血清IgG2値の低下を伴う急性中耳炎
急性気管支炎又は肺炎の発症抑制
多発性筋炎・皮膚筋炎における筋力低下の改善、全身型重症筋無力症

武田薬品のPDTビジネスユニット R&D Japan リージョナルヘッドである廣田直美氏はプレスリリースにて、「献血グロベニン-I 10%静注が承認されれば、投与時間の短縮とより少ない水分負荷での大量療法を可能とし、患者さんへ貢献することが期待できます。本剤を新しい治療選択肢として、少しでも早くお届けできる日を心待ちにしています」と述べています。

出典
武田薬品工業株式会社 プレスリリース

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