【欧州】JAK1阻害剤NS-229が好酸球性多発血管炎性肉芽腫症治療剤としてオーファンドラッグ指定を受理
日本新薬株式会社は1月22日、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)を対象として開発を進めている「NS-229」について、欧州委員会(European Commission)からオーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)指定を受けたと発表しました。
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)は、気管支喘息やアレルギー性鼻炎が先行症状として現れ、その後、顕著な好酸球増加を伴い、好酸球性炎症や肉芽腫性病変、壊死性血管炎が肺、副鼻腔、末梢神経、皮膚、腎臓などに現れる自己免疫疾患です。血管炎による主な症状としては、発熱、体重減少、しびれ、関節痛、紫斑などが認められます。
NS-229は、T細胞、B細胞及び好酸球などの過剰な活性化を抑制することで組織傷害を軽減し、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)の諸症状を抑制することが期待されるJAK1選択的阻害剤です。
欧州のオーファンドラッグ指定は、欧州連合内で人口1万人あたり5人以下の患者数であり、生命に危険を及ぼし重篤な慢性疾患であること等がその指定要件となります。なお、今回の指定により、欧州ではNS-229上市後10年間の排他的先発販売権が付与されます。
日本新薬株式会社は「難病・希少疾患治療剤の開発に使命感を持って取り組んでおり、EGPAでお困りの患者さんに本剤を一日でも早くお届けできるよう、今後も一層の努力を続けて参ります」と述べています。
NS-229のグローバル第Ⅱ相試験は、米国においてはNS Pharma社が実施予定であり、日本国内においても同試験の準備が進められています。