エミクススタト塩酸塩、スターガルト病に対する第Ⅲ相臨床試験被験者登録完了
窪田製薬ホールディングス株式会社は2020年5月1日、同社の子会社であるクボタビジョン・インクが開発を進めている「エミクススタト塩酸塩」について、スターガルト病を適応症として進められている第Ⅲ相臨床試験においてグローバルで194名の被験者登録が完了したことを発表しました。
今回行われた臨床試験では、被験者はエミクススタト投与群とプラセボ投与群にランダムで割り当てられます。1日1回ずつ経口にて24カ月間薬を服用します。若年性の黄斑変性スターガルト病を対象に、黄斑部の萎縮の進行具合が調べられます。同臨床試験は2018年11月7日(米国時間)に、最初の被験者登録が行われました。その後現在までに世界11か国29の施設で、計194名の被験者が登録されました。
スターガルト病は若年性の黄斑変性とも呼ばれる遺伝性の希少疾患です。約1万人に1人の割合で発症すると推定されており、スターガルト病を発症すると視野の欠損や色覚異常、歪み、ぼやけ、中心部が欠けて見えるといった症状がみられます。
今回の被験者登録の完了について窪田製薬ホールディングス株式会社の代表執行役会長、社長兼最高経営責任者の窪田良博士は次のようにコメントしています。
「希少疾患は市場性が高く、近年世界の大手製薬企業が力を入れている疾患領域であり、この臨床試験は非常に価値が高いと考えています。この貴重な臨床試験に関わっている患者さん、医師をはじめたとした多くの人たちに感謝しています。」