てんかん発作や服薬の記録をデータ化-べンチャー企業と家族会がアプリ開発
てんかん症状のある子を持つ家族会と、東京のITベンチャーが、患者家族向けのスマートフォンアプリ「nanacara(ななから)」を共同開発しました。12月より無償提供が開始されます。アプリを活用することで、服薬の時間や発作の状況、診察の結果などを記録し、家族内で共有できます。
てんかん患者家族向けのアプリ開発に携わったサチプロジェクト発起人の本田香織さんは「治療と生活の助けとなり、患者家族が子育てを楽しむのに役立てば」と話します。本田さんの長女もてんかん症状が見られる「ウエスト症候群」と診断されました。
ウエスト症候群は乳児期に起こる悪性のてんかんで、生後3~11カ月に発症します。小児の難治性てんかんの中では割合が最も高く、多くの患者さんに精神運動発達遅滞がみられます。また、ウエスト症候群の患者さんの大半は出生前後に受けた脳障害に合併して発症すると言われています。その他、ウエスト症候群に関連するとされる遺伝子の候補も報告されています。
患者会や家族会のお話を取り入れながら、実際に使う人が使いやすいアプリや製品の開発が進むことを期待します。