潰瘍性大腸炎を対象とした経口腸内細菌医薬品、日本での治験薬の初回投与を実施
メタジェンセラピューティクス株式会社は8月12日、潰瘍性大腸炎患者さんを対象とした経口FMT(腸内細菌叢移植)医薬品MGT-006の第1相臨床試験において、日本での治験薬の初回投与を実施したと発表しました。
潰瘍性大腸炎(指定難病97)は、大腸の粘膜に炎症が起こる腸の疾患で、日本国内で約31.7万人、米国で約190万人の患者さんがいると推計されています。20代での発症が多く、下痢や血便、持続的な腹痛などの症状が現れますが、明確な原因は不明とされています。
MGT-006は、潰瘍性大腸炎を対象に、経口投与による腸内細菌叢移植を可能にするための経口FMT医薬品です。腸内細菌叢移植とは、健康な人の便に含まれている腸内細菌叢を、疾患を持つ患者さんの大腸に移植し、バランスの取れた腸内細菌叢を再構築する治療方法です。メタジェンセラピューティクスは、これまでに内視鏡投与による臨床研究で得られた独自の知見やデータを活用して、同薬の開発を進めています。
今回の治験は、日本と米国の中等症の潰瘍性大腸炎患者さんを対象とした国際共同の第1相および第2相臨床試験です。日本では初めて実施される経口FMT医薬品の治験であり、治験薬には、国内初の献便施設である「つるおか献便ルーム」で腸内細菌ドナーから受領した便の腸内細菌が用いられています。なお、米国での治験薬初回投与も、準備が整い次第行われる予定です。
この臨床試験のうち、第1b相試験では18名の潰瘍性大腸炎患者さんを対象に、経口投与における安全性と忍容性を評価します。また、投与前に使用する抗菌薬の違いによる、腸内細菌の定着についても評価を行います。続く第2a相試験では、36名の患者さんを対象に、最適な投与量と安全性を評価する予定です。
メタジェンセラピューティクスはプレスリリースにて、「腸内細菌医療のリーディングカンパニーとして、腸内細菌研究に基づき、潰瘍性大腸炎の新たな治療選択肢の実現を目指し、安全に1日でも早く日本と世界の患者さんへお届けできるよう、開発に注力してまいります」と述べています。
