リルザブルチニブ、IgG4関連疾患の治療薬として希少疾病用医薬品に指定
サノフィ株式会社は3月3日、IgG4関連疾患に対して開発中の治療薬リルザブルチニブが、厚生労働省より希少疾病用医薬品に指定されたと発表しました。
IgG4関連疾患(指定難病300)は、進行性かつ再発性の慢性希少疾患です。全身の臓器に病変が生じる可能性があり、臓器損傷や元に戻らない臓器障害を引き起こして生命に関わることもあります。しかし、日本国内では治療選択肢が限られており、治療のニーズが十分に満たされていない状況にあります。
リルザブルチニブは、新規の可逆的経口ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害薬であり、多面的な免疫調節作用によって免疫系のバランスを回復させることが期待されています。サノフィ独自の技術を用いることで、疾患に関わる標的を選択的に阻害し、標的以外に作用することで生じる副作用を回避できる可能性があります。
2025年の欧州リウマチ学会議で発表された第2相試験の結果によると、リルザブルチニブの投与を受けた成人の患者さんの約70%が、全身性ステロイドや免疫抑制剤の追加治療を受けることなく、52週時点まで疾患が再燃しない状態を維持しました。また、疾患活動性の改善を示すスコアの低下が12週時点から認められ、52週時点まで持続したことが報告されています。安全性についてもこれまでの試験と同様であり、下痢や浮動性めまいなどが報告されたものの、新たな懸念は認められませんでした。
現在、日本人を含むIgG4関連疾患の患者さんを対象とした第3相試験が進行しています。リルザブルチニブはすでに米国や欧州などで免疫性血小板減少症の治療薬として承認されており、日本でも複数の免疫に関する疾患に対する開発が進められています。今回のIgG4関連疾患は、リルザブルチニブが国内で希少疾病用医薬品指定を受けた 3 つ目の対象疾患になります。
