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【欧州】脊髄性筋萎縮症(SMA)治療薬スピンラザ高用量投与の承認を取得

米バイオジェン社は1月12日、欧州委員会(EC)が5q脊髄性筋萎縮症(5q-SMA)の治療薬としてスピンラザ(一般名:ヌシネルセン)の50 mg/5 mLおよび28 mg/5 mLの高用量投与レジメンの販売を承認したと発表しました。

脊髄性筋萎縮症(指定難病3)は、脊髄の前角細胞と脳幹の運動ニューロンの病変により発症し、筋萎縮と進行性の筋力低下を特徴とする疾患です。

今回承認された新しい投与方法は、より迅速な治療開始と維持を目的としたものです。初期段階として50ミリグラムを14日間隔で2回投与し、その後は4カ月ごとに28ミリグラムを維持投与します。これまでの12ミリグラムの投与を受けていた患者さんが移行する場合、次回の投与の代わりに50ミリグラムを投与し、その後は同様に4カ月ごとの28ミリグラム投与となります。

今回の欧州委員会による承認は、臨床第II相/第III相および長期延長試験というDEVOTE試験の3つのパートからのデータに基づいたものです。試験の結果、高用量の投与を受けた未治療の乳幼児において、過去のデータと比較して運動機能に統計学的に有意な改善が見られました。また、低用量から移行した幅広い年齢層の患者さんにおいても、運動機能の改善が確認されています。

安全性に関しては、これまでに知られているスピンラザの安全性プロファイルと一貫しており、高用量の継続による新たな懸念は認められませんでした。長期延長試験において、高用量の継続投与による新たな安全性の懸念は認められませんでした。DEVOTE試験で高用量レジメンを投与された患者さんの10%以上で発症し、シャム対照群より5%以上多く発症した最も一般的な有害事象は、肺炎、COVID-19、誤嚥性肺炎、栄養不良でした。スピンラザ投与に際しての特別な警告および注意として、腰椎穿刺術に関わる有害反応、血小板数の低下、血液凝固異常、腎毒性、水頭症(脳内での脳脊髄液の過剰な貯留)があります。

バイオジェン社のエグゼクティブバイスプレジデントで開発責任者であるプリヤ・シンハル(Priya Singhal)医学博士(M.D., M.P.H.)はプレスリリースにて、「2017年にEUに承認されて以来、スピンラザはSMA治療の新たな基準の確立に寄与し、全世界で1万人以上の乳幼児、小児、ティーンエイジャー、および成人のSMA当事者の方々を治療してきました。私たちは、SMA当事者の皆さんの高まるニーズに対応するために開発した、スピンラザの高用量投与レジメンをお届けできることを誇らしく思うとともに、一日も早くこのレジメンをEUのSMAコミュニティにお届けすることに注力しています。今回の承認を実現に導いてくださったSMAコミュニティのご貢献に心から感謝しています」と述べています。

なお、このスピンラザの高用量投与については、日本では2025年9月に承認されています。米国においては現在食品医薬品局(FDA)で審査中であり、2026年4月3日までに決定が下される見込みです。

出典
バイオジェン・ジャパン株式会社 プレスリリース

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