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【米国】リルザブルチニブ、温式自己免疫性溶血性貧血(wAIHA)とIgG4関連疾患(IgG4-RD)に対するオーファンドラッグに指定

仏サノフィ社は4月13日、開発中の新規経口ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤リルザブルチニブが、米国食品医薬品局(FDA)より温式自己免疫性溶血性貧血(wAIHA)とIgG4関連疾患(IgG4-RD)に対するオーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)指定を受けたと発表しました。

温式自己免疫性溶血性貧血(wAIHA)は、自己抗体によって自身の赤血球が早期に破壊される、生命を脅かす可能性のある自己免疫疾患です。米国では年間10万人あたり1~3人の割合で発症するとされています。温式自己免疫性溶血性貧血(wAIHA)患者さんでは、骨髄での赤血球産生が赤血球の破壊速度に追いつかず、著しい倦怠感、血栓塞栓症、浮動性めまい、動悸や息切れなどの症状が現れることがあります。

IgG4関連疾患(指定難病300、IgG4-RD)は、米国では成人の10万人あたり約8人が毎年発症する、希少かつ進行性で再発性の慢性線維炎症性疾患です。この疾患は、ほぼ全ての臓器に病変が生じる可能性があり、臓器障害や不可逆的な機能障害を引き起こし、時には死に至ることもあります。

リルザブルチニブは、複数の免疫介在性疾患に対するファースト・イン・クラスおよびベスト・イン・クラスの治療薬となる可能性がある、開発中の可逆的経口BTK阻害剤です。現在、免疫性血小板減少症(指定難病63、ITP)の治療薬としても、米国を含む複数の地域で規制当局による審査が進んでいます。米国FDAによる免疫性血小板減少症(ITP)治療薬としての審査終了目標日は2025年8月29日であり、ファストトラック指定を受けています。また、リルザブルチニブは免疫性血小板減少症(ITP)治療薬として、米国、EU、日本においてもオーファンドラッグ指定を受けています。

サノフィ希少疾患領域グローバル開発ヘッドのカレン・ノーブ氏はプレスリリースにて、「今回の2つの免疫介在性希少疾患に対するオーファンドラッグ指定は、患者数が少なく、アンメットメディカルニーズが解消されていない疾患に対するファースト・イン・クラスまたはベスト・イン・クラスの医薬品の開発に向けて前進する私たちの取り組みが評価されたものです。私たちは、rilzabrutinibがmultiimmune modulationをもたらす可能性を信じ、患者数がどれほど少ない疾患であっても治療選択肢をお届けしたいとの信念のもと、様々な疾患に対する治療薬として本剤の開発を進めています」と述べています。

出典
サノフィ株式会社 プレスリリース

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