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脊髄性筋萎縮症(SMA)の早期発見・治療につながる「迅速で、簡便なSMAスクリーニングキット」を開発

Craif株式会社は9月18日、脊髄性筋萎縮症(SMA)の早期発見・治療につながる「迅速で、簡便なSMAスクリーニングキット」を開発したと発表しました。

脊髄性筋萎縮症(指定難病3、SMA)は、先天的な遺伝子の変異が原因で多くが乳幼児期に発症し、脊髄前角細胞が変性することにより、運動発達が障害され、哺乳や食べ物の飲み込み、呼吸が困難となる神経難病です。近年、脊髄性筋萎縮症(SMA)の運動発達障害を改善する治療法が開発されていますが、病気が発症または進行してからの治療では効果が限定的です。そのため、脊髄性筋萎縮症(SMA)を発症前発症後早期に発見し、早期治療に繋げることが重要です。

2023年11月、こども家庭庁は「新生児マススクリーニング検査」に脊髄性筋萎縮症(SMA)を追加する方針を固め、将来的には全国で公費による検査が実施されることを目指しています。

今回、Craif社が開発したSMAスクリーニングキットは、採取しただ液を試薬と混合し簡易的にDNAをPCR増幅した後、専用のスクリーニングキットに設置することで、1.5時間以内にその場でSMAのスクリーニングを実施できます。

同キットの特徴としては、①特殊な検査設備が不要で、簡易な操作で使用可能なため、産科クリニックなどでも実施可能、②新生児誕生後1.5時間以内にその場で検査結果を確認可能、③低侵襲に採取可能なだ液で検査可能の3つがあります。

Craif社はプレスリリースにて、「現行の「SMAスクリーニング検査」は採血と高度な検査設備を必要とするため、専門検査機関を経由して検査結果を受け取るフローが主流になっています。そのため、検査結果が得られるまで約1~2週間を要しており、治療決定までの時間を短縮することが課題と考えられます。出生後すぐに結果が分かることが求められている中で、Craifは新生児へ負担が少なく、誕生後1.5時間以内にその場で検査結果を確認できる「迅速で、簡便なSMAスクリーニングキット」を開発しました。現在前向き臨床試験を開始しており、今後規模の拡大を予定しております」と述べています。

出典
Craif株式会社 プレスリリース

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